サッカー日本代表は16日、ベルギーのゲンクで強豪のオランダ代表と国際親善試合を行った。日本代表は前半で2点のリードを許しながらも前半終了間際に大迫のゴールで詰め寄り、後半には本田圭佑がゴールを挙げて2-2で引き分けた。

 日本がFIFAランキングで44位であるのに対し、オランダは8位の強豪であり、ブラジルW杯でも優勝候補の筆頭にあげられている。ケガで主力が欠けていたとはいえ、オランダ相手に2点のビハインドを追いついての引き分けは「善戦した」と言えよう。

 今回のオランダ戦について、中国のネットユーザーはどのように評価しているのだろうか。また、2014年に行われるブラジルW杯で日本はどの程度の成績を収めることができるのだろうか。中国の掲示板サイト虎僕を覗いてみると、

 「16強は問題ないと思う。がんばれば8強入りもできそうだが4強はまず無理」

 という意見が見られた。日本代表は善戦したとはいえ、あくまでも国際親善試合であり、ファン・ペルシやスナイデルといった世界のトッププレイヤーが欠場していたゆえの善戦ということなのだろう。

 ネットユーザーのあいだでもっとも多くの支持を得ていたコメントは

 「日本代表なんてはわが国の代表とさほど変わらない。8強なんてとんでもない」

 という意見だった。これは日本代表を貶めると同時に、中国代表のふがいなさを嘆いた意見とも言えそうだが、世界レベルで見れば「日本代表も中国代表と同水準」という意味だと推測される。

 しかし、親善試合でオランダに引き分けただけで“W杯8強入りの可能性を論じる”こと自体が無意味と主張するユーザーもいた。確かに、10月に行った親善試合では、日本代表は格下のベラルーシに0-1で負け、セルビアには0-2で負けている。

 オランダ戦での後半、日本はオランダを圧倒し、試合を終始優位に進めていた。しかし、多くのチャンスに恵まれながらもゴールを決めきれず、勝ち切れない点が日本代表の課題と言えそうだ。

 ただ、日本が取り組んでいる“細かいパスでつなぐ”でゴールを決めたことや、2点ビハインドから追いついたことは、日本が着実に強くなっている証ではないだろうか。たとえ親善試合であっても、対戦相手が強豪であればあるほど、なかなか自分たちのサッカーをやらせてくれるものではない。

 また、主力選手を欠いているとはいえ、W杯本戦まで1年を切った現在、欠場した選手のポジション獲得を虎視眈々と狙っている選手にとっては、ここぞとばかりにアピールできる絶好の機会になるわけで、かなり本気モードのはず。すなわち、あの試合展開で同点に持ち込むのは、中国のネットユーザーが考えるほど楽ではなかったはずだ。

 日本代表は20日(日本時間)にFIFAランク5位のベルギーと親善試合を行うが、オランダ戦の反省を活かして確実に勝ちにいって欲しい。(編集担当:畠山栄)