東京で今年いちばん早く紅葉を観られるカフェに変身するIKI-BA

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今年は10月になっても猛暑日があったり、台風がやってきたり、なんだか天候が不安定。半世紀前ならもう都内でも紅葉が始まっていた、なんていわれてもピンとこない人が多いだろう。いまや東京の紅葉シーズンは11月中旬から。気象庁の観測によれば、過去50年で、紅葉時期は全国平均で15日以上遅くなっているのだとか。

そこで50年前の様子を再現しようと、この秋、原宿に「東京で今年いちばん早く紅葉を観られるカフェ」がオープンする。10月27日(日)の1日限り。しかも15:00から18:00までの3時間という超限定だ。

もちろん、作り物じゃないし、映像でもない。楽しめるのはリアルな紅葉狩りだ。店内には北海道や東北から集めた約10キロのもみじを敷き詰め、真っ赤な落ち葉のじゅうたんが登場! さらに女性スタッフがキュートなもみじのアートメイクで出迎えてくれる。メニューは、秋の味覚を堪能できるオリジナル原宿クレープ。オーダーの方法にも工夫があり、ちょっとしたフルーツ狩り感覚も楽しめる。

なんともユニークなカフェだが、実はこれ、原宿を拠点にソーシャルイベントを開催する「グリーンドリンクス原宿」による「原宿カフェプロジェクト」の集大成となるもの。

同プロジェクトでは今年5月から月1回イベントを開催。カフェやまちづくりに関心をもつ一般の人たち約80名が参加し、あれこれアイデアを出しあったり、料理の専門家からノウハウを学んだりしながら、半年かけてカフェづくりを進めてきた。

「グリーンドリンクス原宿」のオーガナイザーで、「原宿カフェプロジェクト」を企画した並木加奈子さんに話を聞いた。なぜ、みんなでカフェづくりを?
「私自身がいま、シェアハウスに住んでいるのですが、街なかにシェアハウスのリビングのような空間を作りたいと思ったんです。おいしいものがあって、常に誰かいて……という居心地のよい場所。原宿にあるなら、それはカフェになるのかなと」
「グリーンドリンクス原宿」としても、単発ではなく継続的なイベントを実施したいところだったという。

具体的なカフェのコンセプトメイキングはゼロからスタート。
「イベントへの参加者も多く、アイデアはたくさん出たのですが、そのぶん、まとめるのは大変でした。最終的に紅葉を観られるカフェになったのは、自分たちが行きたいな、と単純に思えたから。参加者の多くが共感できるコンセプトでした」

ちなみに「グリーンドリンクス」はイギリス発祥の活動で、世界800都市以上、日本でも100カ所以上でおこなわれており、原宿もその1つ。「気軽なエコ飲み会」をコンセプトに、グリーンやエコをテーマにしたイベントを開催している。「飲み会」とは銘打っているが、地域おこしや仲間づくりなど、イベントの目的やスタイルは多彩だ。

「この半年間、つながりをずっと考えてきました。当日、カフェを訪れてくれる人たちがつながることが最終ゴールだったのですが、振り返ってみると、その過程でプロジェクトの参加者同士にもつながりが生まれていた。予想外でしたが、すごく嬉しいです」
と並木さん。当日はカフェを訪れた人同士が気軽につながれる空間や仕組みを随所に作っているそうなので、1人で行っても心地よく過ごせるはず。
「たくさんの人に来てほしいですね。新しい出会いの場にもなれば、と思っています」

3時間限りの、いわば幻のようなスペシャルカフェ。原宿ゆえにアクセスもよく、特別な寒さの心配もいらない。フラリと行くには格好の紅葉スポットで、いち早く紅葉を楽しんでみては。
(古屋江美子)

■開催概要
日時: 2013年10月27日(日) 15:00〜18:00
場所: IKI-BA(東京都渋谷区神宮前3-21-17 TEL: 03-6447-2457)
料金: 1,500円(1drink+クレープ3種、お土産付き)
URL:東京でいちばん早く紅葉を観られるカフェ by Green Drinks Harajuku