「オトナ思春期」世代に向けた下着は、大きく4つのポイントに着目している

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最近、「オトナ思春期」なる言葉をチラホラと耳にします。しかしこのワード、一人歩きしている気がしてならない。本来の意味、どれだけの人が把握しているのか?

そこで、リポートいたします。「オトナ思春期」を提唱するグンゼによるメディアセミナー「オトナ思春期の“ランジェリー愁訴”と下着選びの新基準」に出席してまいりました! 今回は更年期の症状のひとつ「肌変化」に着目し、オトナ思春期の女性たちに起こる“ランジェリー愁訴”を明らかにしていくとのこと。

まず、女性の心と体について注目していきましょう。女性は男性に比べて色々なライフイベントがあり、これに最も影響を及ぼすのが女性ホルモンの分泌変化。
もっと、端的に言いましょうか。女性は人生で二度、心と体に変化を迎えます。一つ目は、10代の思春期(女性ホルモンの分泌が増える)。二つ目は、俗に「更年期」と言われる時期(女性ホルモンの分泌が急速に減っていく)。10代の思春期と同じように女性ホルモンの影響を受け、変化が起きているわけです。

更年期って正直、「辛い時期を戦う」「耐える」みたいなネガティブなイメージがありますよね? それでいて、情報が少ない。
女性の社会進出が進んだ日本社会。今は50代になっても働くことが普通な時代です。当事者である更年期の女性たちが自分と向き合い、更年期後に訪れる“本当のオトナ”への準備期間にする必要がある。そんな思いがあるからこその、「オトナ思春期」なる新しいライフステージの提案だそうです。

ではここからは、専門家からの解説を。「対馬ルリ子 女性ライフクリニック銀座」院長であり「NPO法人女性医療クリニック」理事長である対馬ルリ子氏が登壇してくれました!

対馬 だんだんホルモンが減ってくると、関節とか皮膚が弱ってくるという症状が出てきます。そして、とても痒くなってきたりするんですね。下着の裏のゴムの跡が付くだけでなく、ミミズ腫れになっちゃったり。痒くて掻きむしって、血が出ちゃったり。
――当社のお客様相談室にも、色々なお声が寄せられます。特にこの年代の方々からは「チクチクする」「体型が変わっていないのに、お尻の肉がはみ出すようになった」というご意見が多いです。調査をしたところ、オトナ思春期世代の女性の56%が「20〜30代に着けていた下着が合わない」と感じていることがわかりました。
対馬 女性ホルモンは体中を巡り、女性の体を生殖に相応しい健康な状態に保ってくれるんです。つまりお肌に効けばお肌をふっくりさせ、透明感を持たせ、イキイキと輝くような状態にしてくれるんですね。また女性ホルモンは脳にも効き、明るく元気にさせてくれます。それから関節とか筋肉とか骨とか血管とか、色んなところを守ってくれます。体のアチコチには女性ホルモンが働くレセプターがあり、そこにホルモンがくっ付くと、色んな臓器で女性の体を若く健康に保つ働きをしてくれます。
――当社で調査をしたところ、下着が自律神経に及ぼす影響がとても大きいことがわかってきました。
対馬 自律神経が乱れると様々な症状が表れ、肌が過敏になることもあります。またホルモンが減ってくると、皮膚が弱くなるだけでなく薄くなっていきます。それから傷つきやすくなり、保湿能力が落ちます。ですから引っ掻くと、すぐ傷になる。カサカサ乾燥しているので、余計かゆくなる。また女性ホルモンはコラーゲンを増やす働きがあるので、ホルモンが減ると「たるむ」「シワになる」など、可哀想な肌になっていきます。
――そうなると、下着に対して「なんか合わない」となります。今までは気にならなかった違和感を感じ、なのに「こんなもんかな?」と、毎日少しづつガマンしてしまう。下着に対する不快、不調を、当社では「ランジェリー愁訴」と定義します。オトナ思春期世代はバブルを経験した均等法世代。ボディコンが流行り、下着選びでも無理が強いられることが多かった。なので、ここに来て不調を感じても「こういうものだ」「ボディメイクにはガマンが必要」と考える女性が多いのではと考えています。
対馬 窮屈な下着を着けますと交感神経が緊張し、副交感神経の働きが弱くなってしまい、代謝の悪い体になってしまいます。実は皮膚は、脳と直結しているんですね。皮膚は“脳の一部”と考えることもできます。私達は皮膚に対し、適切で締め付けず“心地よい”ということを考えた方が良いと思います。

そこでグンゼでは、「オトナ思春期」世代に向けた下着ブランド『KIREILABO』を開発しているとのこと。着目したのは、(1)肌への刺激が少ない (2)低着圧 (3)衣服内気候 (4)動きやすさ の4点。

「今までガマンしてきた“不快”だったり“不要”だったりすることを断捨離し、『究極の自分軸が大事だ』と考えていただきたいです。“人のため”に“見た目のため”に頑張る自分じゃなくて、内側から輝く自分を見直していただきたいと思います」(対馬先生)
「オトナ思春期」とは、そういうもののようです。
(寺西ジャジューカ)