「ハンディトライポッド (モバイル三脚)」(上海問屋)

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カメラを買うと、次は何を揃えたいか。いろいろあって悩むところだが、デジタル時代になってスチールカメラでも動画撮影ができるようになった現在、やっぱり三脚があったほうが何かと便利。だが、三脚って大きくて嵩張るので敬遠されがちだったが、そこでハンディタイプのミニ三脚が各社からぞくぞく登場したわけだ。で、今度は三脚にさらなる便利機能が付いて一層便利になった。それは、手持ちグリップにトランスフォームするというものだ。

「ハンディトライポッド (モバイル三脚)」(上海問屋)がそれ。重さ97グラムととても軽いうえ、横13.7×縦14.8×幅3.4cmのサイズにまで畳める。三脚時の高さは10cmとやや物足りない感はあるものの、カバンに入れて持ち歩くには適した大きさ、重量である。

この三脚の凄いところはやはりコンパクトサイズだけでなく、三脚が変形してグリップになること。3本の足のうち、2本が1本に折りたためられ、その1本と残り1本が合わさって計1本のグリップになるというわけ。これはなかなか考えたものだ。カメラの三脚穴を取り付ける部分はボタンを押しながら角度を調整できるので、グリップ状になったときでも、水平向きに変えられる。

第一印象で、「これはハンディカムに向いている」と思った。もちろんスチールカメラにも便利に使えるのだが、ひごろハンディカムを使っていてグリップ感に物足りなさを感じるからだ。一眼レフカメラにはたいてい大きなグリップがあるのでホールドしやすいのだが、ハンディカムは本体に手を添えてストラップに手を通してホールドするようになっており、これってちょっと不安というか、手にしっくりこないという、要するに物足りないのだ。

そこで、拳銃のようなグリップでもてるハンディトライポッドを使えば、しっかりグリップできるうえ、リーチが伸びるのでより撮影がやりやすくなる。しかも三脚として変形させて、ベンチでも卓上でも置けるので一石二鳥である。

実際、ハンディカムに取り付けて試してみたが、予想通りとても使い勝手がよくなった。少なくとも私には従来のハンディカムの持ち方よりははるかにこのほうがいい。三脚としてベンチに置いてみたがちゃんと安定してカメラを設置できた。ただ、これ、大きな一眼レフカメラや長いレンズを装着しての使用は正直向いていないかも。比較的軽くてコンパクトな一眼レフならオッケーだろう。

たとえば、痛車の屋根の上に描かれた絵を撮るとき、この三脚を持っていれば大いに撮りやすいことだろう。ローアングルで動画を撮るとき、このミニ三脚で設置すればピッタリだと思う。

ちなみに価格1000円。その価値は十分あるのではないか。
(羽石竜示)