あなたのホットカーペット暖め過ぎでは? 写真は「省エネマイコン搭載ホットカーペットSUE-S21(2畳用)」(山善)

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ぼちぼち暖房器具の準備をしておく必要がある。そんな寒いシーズンが少しづつ近づいているような今日このごろ。ストーブ、エアコン、炬燵、ホットカーペット、いろいろあるが、その中で室内全体をエアコンやストーブで、足元など直接体が触れる部分をホットカーペットで暖ためるというのが省エネな使い方のイメージであるが、意外な盲点があった。今回はそれを紹介しよう。

「ホットカーペットは他の暖房機器と併用して使用することが一般的です。 しかしこういった使い方は、時に思った以上に室温の上昇を招き、無駄に電力を消費している場合があります」
という電気機器メーカーの山善のHPにある説明を読んでちょっとびっくりした。いったいどういうことなのか。

「冷えきった室内を暖めるために、ホットカーペットの温度調節を強レベルで使用し、エアコン、ストーブなど他の暖房器具との併用を長時間行っている場合です」と同社。
そうかぁ、室温の上昇に気づかないで、ホットカーペットの設定温度が不適正で、暖め過ぎということか。

とはいえ、他の暖房器具とホットカーペットのベターな組み合わせは、「エアコンやガスファンヒーターなどの室内全体を素早く効率良く暖めることのできる暖房器具」ということだし、ホットカーペット単体だと室内全体が暖まらないし、真冬のときは頼りないしなぁ。

そこで、「省エネマイコン搭載ホットカーペットSUE-S21(2畳用)、S31(3畳用)」という製品を同社は開発。
・左右面の交互運転機能「電力2分の1モード」
1日使用する時間において、最初の 1、2時間は通常モードで全面を十分に暖めてから左右交互運転に切換える。すると、暖房効果を損なわず、消費電力量の減少につながる。また、他の電気器具との併用によるブレーカーダウンも防止可能
・室温センサー機能「控え目モード」
室温の上昇を感知し、室温に合わせてヒーター線温度を調整し、無駄な暖めすぎを防ぐ
といった特徴を持つ。

室温25度の部屋で同電気カーペット本体を敷き、電気カーペット用カバーで全面を覆う。そして、温度調節ツマミを5、全面暖房モードに設定。電力2分の1モードと室温センサーをONに設定し、6時間の積算消費電力を算出した結果、同社従来品(SU-204)に比べ、積算消費電力量を最大で約25%削減することができたそうだ。
「室内環境・室温などに配慮し、本体の温度調整、電力2分の1モード、控え目モード、面積切換などの機能を上手に利用することで、さらなる省エネに繋がります」

ついでに、ホットカーペット使用の際、安全上やってはいけないことを聞いた。
・就寝用としての使用
・ホットカーペット用カバー無しでの使用
・屋外での使用
・熱の逃げやすい床面での使用
・カバー固定のためのピン、針の使用
・ゆるみ、がたつきのあるコンセントへの電源プラグの差込み
・電源コード、プラグを傷つけたり、束ねたりしない
以上のことに注意しながらホットカーペット本体の上に必ずカバーを敷き(カバーによる均熱効果で効率的に暖まります)、その上に直接座るという使い方が正しく、最も省エネ暖房効果が上がる方法だという。

結論として、ホットカーペットを持っている人、購入を計画している人は、設置してスイッチを入れるだけでなく、効率的に暖まるやり方を考慮して使うべきなのである。
(羽石竜示)