パリマンガ会場内の様子

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今月5日と6日の2日間、パリ市内南部ポルト・ド・ベルサイユの見本市会場で、日本やフランス、米国などの漫画・アニメとSFを扱ったイベント「16回パリマンガ(Paris Manga 16e Edition)」が開かれた。会場内ではお気に入りのキャラクターにコスプレした人も多く、ジャパンエキスポに次いで日本に興味あるフランス人が訪れるイベントの一つだ。

会場内のスペースは物販エリア、企業エリア、トークショーなどが行われる舞台に分かれている。その中でも多くを占めるのが物販エリアだ。漫画本、アニメDVD、テレビゲーム、漫画などのキャタクターをあしらった小物、日本風グッズを扱うブースが軒を連ね、それらを求める人々で大変なにぎわいをみせた。

物販以外では、ゲームを体験できる任天堂のブースが人を多く集め、他にはカラオケの体験スペースや、パリに道場を構えている日本の忍術や韓国の海東剣道が演舞も行われた。ゲストも今回日本からは、アニメ『BLEACH』でキャラクターデザインを担当した工藤昌史さんなどが招かれた。

このようにパリマンガとジャパンエキスポは「日本」というくくりを除けば、内容も客層もほぼ同じだ。会場内で話を聞いても、皆ジャパンエキスポにも参加していると答える。両者の違いはどこか。

ジャパンエキスポはパリ北郊外にあるビルパントで開かれるため、1日がかりで出かける人が多いが、パリマンガはパリ市内の会場を使いアクセスが良いため気軽に訪れることができる。一方で、会場の広さは郊外で行われるジャパンエキスポの方が大規模だ。パリマンガでは企業ブースは多くなく物販が中心だが、ジャパンエキスポは多くの企業が出展している。日数もジャパンエキスポが長いが(パリマンガは2日間、ジャパンエキスポは4日間)、ジャパンエキスポが年1回であるのに対し、パリマンガは春と秋の年2回開催される。

パリマンガの会場内では、日本刀の模造刀などが次々と売れている割に(イベントのテーマと直接関係ないということもあるかもしれないが)日本の関連団体からの出展はまだまだ少ない。ここ数年日本でもジャパンエキスポは大きく注目されるようになったが、ジャパンエキスポだけでなくパリマンガで積極的に日本を売り込んで行くのも、今後の一つの方法と言えるかもしれない。
(加藤亨延)