TBSのドラマ「半沢直樹」が最終回を迎えた。立ちふさがる銀行内外の敵を「倍返し」とばかりに、バッサリと倒していく半沢(=堺雅人)の姿は多くの共感を呼び、視聴率も関西地区では50%に達した。

 目下、日本で一番の注目を集める堺だが、早稲田大学演劇研究会の出身であることは広く知られている。

 早大の劇研といえば、鴻上尚史の「第三舞台」を輩出し、80〜90年代「小劇場ブーム」を牽引していた。

 演劇関係者が言う。

「堺が劇研に所属していたのは、『第三舞台』の数世代後で、『東京オレンジ』という劇団の花形役者でした。『東京オレンジ』は脚本がなく、稽古中の役者同士の即興を中心に作り上げていく舞台で、物語は存在せず、役者の身体表現が全面に押し出された、かなり難解な内容でした。そんな中でも堺は異彩を放っていましたね」

 実際に、堺が主演した「東京オレンジ」の公演を見たマスコミ関係者はこう話す。

「クライマックスで見せたシリアスなシーンは堺なしでは成立しないというぐらいの存在感を示すのですが、そこに至るまでにコミカルで意味不明なシーンが連続するんですよ。堺が『温泉入って、セックスしながらスシ喰いてぇ〜』と連呼するのが印象的で、堺ファンの女性たちが赤面していましたね」

 最近では、「東京オレンジ」名誉団員となり、堺は舞台には立っていない。是非とも、半沢人気にあぐらをかかずに、下ネタ連発を復活させてほしいものだ。