各原材料によってボディの色も独特の風合いに。インクの色はすべて黒(日本製インク)。各480円

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エコの大切さについて考えたり、実感する機会が多くなってきた昨今。様々なエコアイテムやリサイクル商品も増えている。そんななか、ありそうでなかったエコなボールペンに出会った。

正式な商品名は『Bio-Degradable (バイオ ディグレイダブル)ボールペン』。直訳すると、生物分解性のボールペン。つまり廃棄した際、最終的に微生物によって分解され、100%土に還るエコ素材(リサイクルプラスチック)でできているボールペンなのだ。ということは極端な話、使い終わった後、自分で土に埋めても、いずれ消えてしまうので問題ないというもの。しかも見た目も可愛い!

さっそく発売元の(株)パドルビーにこのボールペンについて聞いてみると、原材料となっているリサイクルプラスチックが、とてもユニークなものだとわかった。

「このボールペンの原材料は、カフェで大量に出るコーヒーかす、紅茶やお茶のかす、カスタードクリーム工場で卵を使った後に廃棄される大量の卵の殻、そしてジュース工場でジュースを作るときに大量に出るリンゴの搾りかすや皮。それらをリサイクルプラスチックとして、ボールペンに加工しているんです」

まさかコーヒーや紅茶のかすが、ボールペンに変身するとは! ボディ部分には、その素材についての英文の説明とイラストが描かれていて、それがまたオシャレな雰囲気。ボディは独特の風合いもあって、4種類それぞれ色合いが違うけれど、やはりこれも原材料によるもの?!

「はい。元々の素材の色によって、プラスチックの風合いも違ってくるのがまた面白いところですね。コーヒーは黒っぽい茶色に、リンゴはピンクっぽく、卵の殻はかなり白く出来上がるんです」

なるほど。それはまたユニーク。ちなみに元々このペンは香港の会社が企画しているそうだが、さらに(株)パドルビーのアイデアにより、キャップの色も元の素材がわかりやすいよう、リンゴなら赤、コーヒーなら茶色、といったかたちに、それぞれイメージに合うカラーに変えて作ったのだそう。また、書き味にもこだわり、インクは日本製(ゼブラ)を使っているとのこと。

ところで、生産にあたって苦労したことはありますか?

「発売するのなら春にしたいと考え、素材になるコーヒーかすや、リンゴの搾りかすなどを一緒に手に入れたかったのですが、そのタイミングがずれてしまい、一時は生産を断念したこともありました。また、回収したときの条件などで素材の内容も変わるので、生産ロット毎に色合いも違ってきてしまうところでしょうか。でも、そんな気まぐれな感じも楽しめるエコ商品といえるのかもしれません」

地球に優しいリサイクルボールペン。この春から新しい文房具を揃えたいと思っている人にもおすすめ!