4月25日(木)、京都の浄土宗大本山「清浄華院」境内で行われる“畳供養”をイメージしたイラスト

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4月29日といえば、「みどりの日」だけれど、この日は「畳の日」でもあるのをご存知だろうか。なんでも、イ草が生育すると緑一色になることから、全国畳産業振興会が4月29日の「みどりの日」と同じ日に申請したところ、平成9年9月に制定されたとのだとか。(※ちなみに「畳の日」は年に2度あり、「畳を上げて干すことで畳をきれいにしてほしい」という意味を込め、環境衛生週間の始まりの日である9月24日も「畳の日」に制定されている)

さて、そんな「畳の日」を機に、来る4月25日(木)、日本初の“畳供養”なるものが、京都の浄土宗大本山、清浄華院(しょうじょうけいん)で実施されることになったという。

そもそも畳供養とは? 実施のきっかけは何だったのだろう。さっそく全国畳産業振興会に聞いてみると……。

「当振興会は5年前から腕の良い畳職人を“畳ドクター”に認定し、健康維持のための畳替えを促進してきたのですが、そんななか、『古い畳には大切な思い出が染みついているから、丁寧に処分してほしい』という声が多く寄せられるようなっていたからなんです」

たしかに長年親しんできた畳だからこそ、きちんと処分したいという気持ちはよくわかる。でも、畳のような大きなものをどんなふうに供養するのだろう? 当日は具体的にどんなことを?

「実は、事前に全国から『供養したい畳の思い出』を公募したところ、全国から約千通の応募があり、畳職人たちから、畳に願いを込める“畳の護摩”が約百通集まりました。そこで、当日は全国の畳職人が持ち寄った、祈願が描かれたその“護摩ゴザ”100枚を、古畳で作った“畳の菰”に入れ、幽玄な炎で供養します。供養中は畳職人たちが炎を取り囲み、真新しい畳をかついで敬礼し、今回は供養の炎が燃え尽きた後、畳職人たちがかついでいた真新しい畳を“縁起畳”として先着20名様にお配りする予定です」

なるほど。なんだか、とても厳粛な儀式のようだけれど、なぜ清浄華院で?

「実は清浄華院には、御本尊を祀っている“大殿”という、120畳もの広さを誇る場所があり、その場所が常に新鮮なイ草の香りに包まれているため、近しい畳業界関係者から親しみをこめて『畳寺』と呼ばれていたんです。そして、清浄華院には畳と同じ千年以上の歴史があり、今回の畳供養は、歴史深い供養の儀式にのっとって行われるんです」
 
ちなみに清浄華院では、今後『畳のお守り』を販売していく予定もあるそう。

「素材には畳の縁を使い、『畳キレイで家内安全』『畳かけて商売繁盛』 の2種類のお守りの発売を考えています。畳寺の御利益たっぷりです!」

『畳の御守り』だなんて珍しいし、かなり気になる。これも話題にもなりそうだし、清浄華院はますます「畳寺」として親しまれていくのだろう。そんな場所で行われる日本ならではの“畳供養”。お近くの方はぜひ体験しにいってみては? 

◆「畳供養」概要
日時:2013年4月25日(木)14時〜燃え尽きるまで(約1時間を予定)
会場:浄土宗大本山「清浄華院」境内
〒602-0852 京都市上京区寺町広小路上ル(京都御所東隣)
アクセス:京都地下鉄烏丸線「今出川」駅より徒歩10分
電話:< a href = " callto:075-231-2550" >075-231-2550< /a >
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