東京大学の学生を中心とした料理サークル、東大料理愛好会が開いた「東大おやつ教室」

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子どもはもちろん、大人でも毎日食べている人が多い「おやつ」。その選択肢はいろいろあるが、スナック菓子などで適当に済ませている人も少なくないのでは?

昨年10月、料理レシピ本『頭がよくなるレシピ』(データ・ハウス)を出版した「東大料理愛好会」が、今度は「子どものおやつ」に着目。先日、小学生親子を招いてオリジナルのおやつレシピを伝授する「東大おやつ教室」を開催した。

「今時の小学生たちが塾や勉強の合間にスナック菓子でお腹を満たしている実態を知り、レシピ提案を通じて子どもと母親たちの役に立ちたいと、初めて企画したものです」
と説明してくれたのは同愛好会の代表をつとめる東京大学教養学部2年生の宮崎拓真さん。

今回は“頭と体にいいおやつ”をコンセプトに6つのレシピを考案。素材には、最近菓子やパンの原材料として注目を集める「ブラン」を採用。ブランとは、日本語では小麦ふすまと呼ばれる小麦の外皮のこと。
「ブランは食物繊維が豊富でよく噛む必要があることから、子どものおやつにも向くと考え、ブランを生地に使ったり、市販品を使ったブランのおやつを考えました」

この日は実際に、2品の調理実習をおこなった。1品目は「脳活! ひたブランで食べるほうれん草スープ」。コンソメと牛乳を使ったほうれん草のスープに、市販の玄米ブランをひたしたもので、やさしい味わいが子どもにも好評。玄米ブランにはビタミンB1が含まれており、脳や神経の働きを保つ効果が期待できるのがメニューのネーミングの由来だという。

もう1品、「超低カロリー! ブラン鶏カツ」は、腹持ちがよく低カロリーのブラン粉を衣に使った鶏カツ。鶏肉は筋肉を構成するタンパク質を多く含み、成長期の子どもとの相性はぴったり。さらに脂肪分の少ない胸肉を使うことで、よりヘルシーな仕上がりに。習いごとなどで遅い時間に食べることになった夕飯のおかずとしても使えそうだ。

参加した母親たちに感想を聞くと、
「肉をおやつに出すという発想がなかったが出してもいいんだなあと思った」
「普段はチョコやグミ、クッキーなどをおやつにあげてしまうことが多かったが、栄養をもう少し考えていきたい」
といった声が上がった。ちなみに東大生の考案したおやつレシピはアサヒフードアンドヘルスケアのサイト「ブランのチカラ」で紹介中。どれも簡単だし、材料もシンプルなので、気軽に作れるはず。

最後に、おやつを食べ方のポイントも3つ教えてくれた。

1つめは「健康に気を使ったものを食べる」。とはいえ、毎回手作りは大変だと思うので、市販のブラン菓子なども上手く活用してほしいとのこと。

2つめは「美味しく食べる」。いくら体によいからといってムリして食べたら意味がない。ゆっくり噛んで美味しく食べることを心がけてほしいそう。

そして、3つめは「おやつはほとほどに」。おやつはあくまでもおやつ。夕飯が食べられなくなるほど食べ過ぎるのはNG。どれも当たり前のことではあるが、改めて意識することが大切なのだろう。

新学期を前に見直したい子どものおやつ、そして大人自身のおやつ。働いている場合、平日に手作りおやつを用意するのはまず不可能だと思うが、食べ方のコツ「美味しく食べる」ことを心がけるだけでも、おやつタイムが変わってくるかも!?
(古屋江美子)