本人の一番のお気に入りは、ゲッツ!!

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日本球界だけでの外国人初の2000本安打を思い出の神宮球場で、しかもホームランで飾ったラミちゃんことアレックス・ラミレス選手。2001年の来日以来、ホームランやヒーローインタビューで行うパフォーマンスは日本中を魅了している。今回は、そんな彼の歴史をおさらいしておこう。

■ ヤクルト時代〜つば九郎は今でも友達〜

・始まりは「アイ〜ン!」/2001年
パフォーマンスをやることになったきっかけは、ヤクルト1年目のキャンプの時。選手数人が「アイーン」をやって笑い合っていたときに、当時のチームメイトの度会さんに「やってみろ」と言われ、子どもたちの前でやるとみんなが大爆笑したことだという。メジャーではこのようなパフォーマンスは考えられないため通訳に相談しながら始めたという。

「アイーン」を球場内の1つのエンターテイメントとして確立したラミちゃん。最初で最後の持ちネタになると思っていたそうだが、ファンやマスコミから「ラミちゃん、来年は何?」ときかれたり、お笑い芸人からいくつものビデオが送られてきたそうだ。

・今でも定番の「ゲッツ!」/2003年
そこで次に採用したのが、今でもラミちゃんの代名詞となっているダンディ坂野さんの「ゲッツ!」。そのままカメラからフレームアウトするのが特徴。ちなみに、ラミちゃんの「ゲッツ!」は、ダンディ坂野さん本人は人差し指1本のみ差し出しているのに対して、人差し指と中指の2本を差し出しているところが特徴だ。
「アイ〜ン! ゲッツ!」と組み合わせてつば九郎とパフォーマンスを始めたのもこの頃。つば九郎とは「お互いもっとプロに徹しよう」と話し合い、練習もするようになったという。

・ファンから公募で決定した「ラミちゃんペッ!」/2004年
初めてファンからの公募で決まったパフォーマンスが、「ラミちゃんペッ!」。最初のヒーロインタビューでは、なんと、かつら・眼鏡・付け髭が用意されていたという。ちなみに、加藤茶さん本人からも指導を受けたとのこと。

・レギュラーの「ハイ! ハイ!ハイ、ハイ、ハイ!」/2005年
2005年は、レギュラーの「ハイ! ハイ!ハイ、ハイ、ハイ!」を採用。左隣の人の肩に両手を添えながら足踏みを行なっていた。

・本人も太鼓判の「ラミちゃんチッチキチー」/2006年
大木こだま・ひびき本人にも太鼓判を押された「チッチキチー」を採用。「ラミちゃんペッ」「アイーン」「ゲッツ」とともに用いられた。

・ザブングル・加藤さんの「カッチカチ」/2007年
オールスターのMVPに輝くなどの活躍をみせたこの年は、「ラミちゃん、カッチカチ、アイーン、ゲッツ」と完成度の高い“ラミちゃんパフォーマンス”ができた。ザブングルの加藤さんとは共演も行なっている。

■ 巨人時代〜本格的な練習、メッセージを込めたパフォーマンスへ〜

・「そんなの関係ない!」「はい、オッパッピー!」「ラララライ! ラララライ!」/2008年
巨人移籍一年目、ラミちゃんのエンターテイメントはプロの域に入ったと言えるかもしれない。ジャビットとパフォーマンスを練習するために早く球場入りすることになったという。球場に来る小さな子どもを楽しませたいという想いも1つにあったという。
この年は、小島よしおさんブーム。本来は「そんなの関係ねぇ!」であるが、子供たちへの影響も考え、丁寧な言葉にしたという配慮も含まれている。相手チームにリードを許している場面で本塁打を打った際は、「ラララライ! ラララライ!」と藤崎マーケットのパフォーマンスを採用。
また、萩本欽一さん本人から「欽ちゃん走り」の売り込みがあるなど、世間を沸かせた。

・日本人登録となった年に「ラ・ミ・茶!!」/2009年
茶道のように茶碗を回し「ラ!ミ!」、お茶を飲み干すジェスチャーと「茶!」。その後にゲッツを行いフレームアウトするパフォーマンスを取り入れたのが2009年。リストバンドやバッティンググローブにも「らみ茶!」の文字が目につく。キャンプの休日に、宮崎学園中学校・高等学校の生徒の手解きで茶道を体験したことがきっかけ。
ヒーロインタビューのときは、「イエス、フォーリン・ラブ!」が用いられた。

・剣道のジェスチャーと「ヨロコンデー」/2010年
前年の引き続き、“和”のジェスチャーを選択。宮崎学園高等学校の生徒との交流で剣道を体験したことがきっかけ。
一方「ヨロコンデー」は、キャンプ期間板前がオーダーを受ける際に「喜んで」と笑顔で答える姿をもとに生まれた。「ファンのみんなと勝利の喜びを分かち合いたい」という願いが込められている。

・がんばろう日本「We are ONE!!」/2011年
「We are one!」と手話を交えてメッセージ。3月11日に発生した東日本大震災を受けてコミカルなパフォーマンスを自粛し、被災者へのメッセージを込めたパフォーマンスを考案した。手話通訳を見た夫人が「耳の聞こえない被災者だっている」と助言したのがきっかけとのこと。

■ DeNA時代〜ラミちゃん基金を設立〜

・新生ベイスターズの象徴「ハマのラミちゃん絶好調!」/2012年
新生横浜DeNAベイスターズに移籍したこの年は、中畑監督の「絶好調!」を採用。「ハマのラミちゃん絶好調!」で新生ベイスターズの1年目を沸かせた。

・ラミちゃん基金を設立「We are ONE!!」が復活/2013年
今年は、「ラミちゃんファンデーション We are ONE!!」と名付けられた基金を設立。パフォーマンスにも東日本大震災の被災地に向けて送った「We are ONE!!」を2年ぶりに復活させる。本塁打で5万円、打点で1万円をプロジェクトに充て、社会・地域貢献のイベントを展開させるという。

以上のように、パフォーマンスだけ取っても長い歴史となるラミちゃん。
実力があってのパフォーマンス、パフォーマンスがあっての人気。その人柄は常にファンに愛され続ける秘密。これからも日本中を元気づけてくれるに違いない。
(ナナ)

■ ラミちゃんカフェ 公式フェースブックページ
■ アレックス・ラミレス 公式ウェブサイト
■ ラミちゃんカフェ / Ramichan CAFE
■ Amazon.co.jp: ラミ流―How to succeed and be positive