「演出にかけた費用の総額」で最も多かったのは、「〜50万円以内」。

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以前、仕事関係の先輩が開いた披露宴に出席したのだけど、その規模がもの凄かった。新郎新婦の紹介VTRのクオリティは破格だし、実は友人だったらしい某有名歌手が二人へ歌のプレゼントを贈ったり。当然、演出面もとんでもなく豪勢なもので。その先輩は名古屋出身の方なのだが、とても私の1歳上とは思えなかった。なんですか、その甲斐性は!
そして、どうしてもイマジンしてしまう。私が結婚するときは、どんな披露宴になるのかってことを。「皆に祝福してもらえるか」、「誰を招待するか」、「どんな演出にするか」、「どれだけの費用をかけるか」、……妄想はとまらない。

そこで、このデータを参考にさせていただきます。株式会社リクルートの「ブライダル総研」が行ったのは、「どこまでかける? 演出費用」という披露宴に関するアンケート。これが、現代の披露宴事情をシッカリとあぶりだしてくれていて、非常に面白いのだ。

まず、「演出にかけた費用の総額は?」(回答者数117)という直球ど真ん中な質問が投げかけられている。結果、平均額は63.5万円(平均ゲスト数66人)。
ただ、これはあくまで平均の数字。それぞれのカップルを見比べてみると、これがかなり幅広いのだ。なんと、今回のアンケートにおける最高額は440万円(ゲスト数110人)で、逆に最も低いのは1.3万円(ゲスト数44人)。見方を変えれば、演出費用のかけ方にルールはなく、カップルの状況に合わせて自由に行えるものであるということの表れと言えよう。

そして、続いての質問。「憧れていた演出・入れる予定の(だった)演出は?」(回答者数166)という問い。結果、1位を獲得したのは「ウエルカムボード・ウエルカムドール・アイテム」(80.1%)。2位に「ケーキカット」(77.1%)がランクインしており、3位は「プチギフト」となっている。
そこで、もう一歩踏み込んだ質問を。「行った(行う)演出のうち、絶対に譲れなかったものは?」(回答者数165)という設問だ。結果、1位に輝いたのは披露宴に欠かすことのできない「ケーキカット」(47.9%)。次いで、2位「フラワー(ライス)シャワー」(35.8%)、3位「プロフィールDVD」(35.8%)という順位に。予算が厳しくても最優先でやりたい演出は、これらだ。

ただ、理想があれば現実もある。続いての質問は「予算の問題で諦めた演出はありますか?」(回答者数167)というもの。結果、34%の方が「ある」と回答しており、「ない」は66%だった。意外と、多くの人が望みをかなえているのだな……。
では、34%のカップルは一体何を諦めたのだろう。「予算で諦めた演出項目は?」(回答者数59)という質問を受け、挙がった回答の第1位は「プロフィールDVD」(20.3%)であった。次いで「キャンドルサービス」(16.9%)、「プロの音楽生演奏」(16.9%)、「イルミネーション演出」(11.9%)といったものもランクインしている。う〜ん、やはり高額かつ自分たちで手作りできないものがネックになるのだろう。

そして、ここからが要注目。披露宴を経験したカップルが、「今思えば……」と自分たちの経験を踏まえての本音を吐露してくれている。まず、「費用が高くてもやって良かった演出」について振り返ってもらった。結果、挙がったのは……。
・「雪を降らす演出(4万円)。誰も体験したことのない演出で、評判が良かった」
・「ムービー上映(13万円)。家族しか出席できなかった挙式の様子を親族や友人などに観てもらえた。思い出の品としても良かった」
・「デザートビュッフェ(6.3万円)。ゲストみんなと立ち話や撮影がたくさんできたから、自分たちが目指すアットホームな結婚式を実現できたと思う」
といった、演出たち。納得の回答です。

ただ、闇雲に無理を通すだけではない。「無理目の演出は、こうして実現した」と、先輩方は体験談を交えてのアドバイスもしてくれている。
以下は、すべて実例だ。「神前式で和装だったので、ケーキカットをお饅頭入刀にした」、「料理を一番低いものにし、デザートビュッフェを豪華なものにした」、「式場でDVD作成を頼まず、自分たちで作成した」……。なるほど、確かに苦心の跡はうかがえる。でも、逆に思い出として強く心に残るような気もします。

そして、最後にいただいた「演出でお悩み中のカップルへのアドバイス」。
「迷っているのであればやった方が良い。やって後悔することはほとんどないが、やらないで後悔することはよくある」、「費用を抑えるため手作りにしましたが、そうするとゲストにもおもてなしの心が伝わると思います」、「演出にこだわり過ぎてゲストと話す時間がなくなってしまうのは寂しいので、大きい演出とゆったりした時間をお勧めします」。
それぞれのそれぞれによる多種多様な助言たちには、どれも説得力がある。

私に披露宴を開くチャンスがいつ訪れるかはわからないけど、全部心に響きました。理想と現実の決着のつけ方、後で後悔しない披露宴の開き方、などなど……。
すべて参考にさせていただきます!
(寺西ジャジューカ)