コーチ・エィ(東京都千代田区、伊藤守会長)は、新興国市場で「人材の現地化」を推進する日系多国籍企業にむけたコーチング事業を強化する。

 同社は、日本最大級のコーチングファームとして、エグゼクティブコーチングやコミュニケーションに関するトレーニング、リーダー育成プログラムで企業を支援している。

 企業が直面する課題について、伊藤同社会長は、「新興国市場での事業推進が喫緊の課題となる中、現地法人の組織運営が重要です。要求されるリーダーシップ、マネジメントは高度化する一方ですが、人材の育成が追いついていません」と語る。

 そして、「単なるコミュニケーションだけでなく、チェンジマネジメントを実現できる人材が必要です。駐在社員や現地社員の国籍を問わず、リーダー・マネージャー層の『対人関係構築力』の向上がより求められるようになっています」と強調する。

 同社は、2月に、米国で事業を強化する日系企業を支援するためニューヨーク支社を開設した。上海にも拠点を開設する予定で、海外展開を進める日本企業の支援をさらに強化していく方針だ。

 「海外市場で競争をしている企業、そして、海外での厳しいビジネスを経験した社員ほど、『対人関係構築力』の重要性を認識し、当社へのご相談が増えています。今後は日本企業でもボードメンバーには必ずエグゼクティブコーチが付くなど、コーチングがますます求められる時代になるでしょう」と話している。

コーチ・エィ

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