GIZMODO JAPANの報道によれば、アメリカのテレビ番組『All Things Digital』にて、ゲイツとバルマーによってWindows 7の機能が紹介されたとのことだ。

動画が公開されており、マルチタッチの操作感が詳しく紹介されている。

ウインドウの拡大縮小移動等は、すべて指先で行うことができ、画像ファイルを三次元で裏返して、コメントなどのメタデータを書き込むことも出来るようだ。

その他、キーボード（楽器）も画面に表示され、普通にピアノを弾く感覚でタッチすれば、メロディや和音が奏でられる。おそらくMIDIデータなども作成できるのだろう。

あらゆる入力デバイスをタッチスクリーンに集約した新インタフェースである。
現実にはあり得なかったが、もしこれがパソコン普及期に実現していれば、マウスを持ってスクリーンに押し当てたり、ポインタを移動させるのに、マウスを机の端から端まで移動させたりする、当時の困った年配者も割と気軽にパソコンに親しめたのではないかと思われる。

IE7やOffice2007で、インタフェースが一新され、プルダウンメニューを廃止する方向に向かっているのは、もしかすると早い段階から、このマルチタッチ機能を念頭に置いた上での措置だったのかも知れない。

Webベースで細かく画面設計された業務アプリケーションは、もう少しざっくりした画面に設計変更する必要もあるだろう。

Windows7によって、PCの形状自体もドラスティックに変更する必要があるだろう。現在は一部のマニア以外には、あまり普及しているとは言い難い、デュアルディスプレイPCが標準になる可能性がある。

また、当然ではあるが3次元デスクトップが念頭に置かれているので、高性能なグラフィックボードを搭載する必要がある。デスクトップ機や標準的なノート機では問題はないだろうが、近年立ち上がってきUMPC(Ultra Mobile PC）やネット端末専用低価格PCについては、どうなっていくのかという懸念は残る。

グラフィックデザインソフトやCADソフトのような細かい作業を必要とするものについては、指先だけで作図するのは困難であろうから、タブレットペンでのタッチ＆ドローになると思われる。

MacOSXに似たDocも採用されるようだ。従来の「スタート」メニューは残るようだが、ほとんど使われなくなるかもしれない。

その他、どうでもいいこととして、PCの操作全体が、従来のマウスとキーボードでスマートに行っていたものが、モニタをわさわさわさと弄くる奇怪な姿になるだろうが、これは皆で一斉にやれば大丈夫。

Windows7では低リソースを謳っているので、現在Windows Vistaが快適に動作するPCを持っている人は、PC本体については買い換えの必要はないものと思われる。ただディスプレイについては、少々の出費は覚悟する必要がありそうだ。

（編集部　真田裕一）