リバプールのラファエル・ベニテス監督は、判定にビデオを導入すべきとコメント。技術的に優れた選手が危険なタックルの標的になる現状を危惧するスペイン人監督は、その即効性を強調しながら、持論を展開した。

 ベニテスは、激しいボディコンタクトで知られるプレミアリーグにおいて、中心選手が厳しいチャージの対象となっていることを指摘。試合後にビデオでプレーを見返し、故意に危険なプレーをしたと判断された選手には、より重い罰則を与えることで、クリーンな試合がピッチに戻ってくると語っている。

「ピッチ上の規律を守るためにも、試合後にビデオで危険なプレーを見返すことは必要だとかねてから思っていた。もし実現すれば、選手をケガから守ることが出来る。選手の側もビデオ判定を意識して、危険なプレーを自重するようようになるだろう。私の提案は、フットボールのルールを変えてしまうものではない。ゴール判定にテクノロジーを導入するわけではなく、ピッチ上で起きたことを試合後に分析するだけのことだ。もしこの手法を導入すれば、数週間で効果が現われるはずだ。技術的に優れた選手を守る必要があるんだ」

 マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督が、MFクリスチアーノ・ロナウドが受ける危険なプレーの数々を嘆くなど、中心選手が危険なタックルの餌食になるケースが数多く見られるプレミアリーグ。しかし、イングランド・サッカー協会は、「判定の見直しは行わない。試合中に警告を受けた選手が新たに処分を受けることはない」との見解を示すなど、ビデオ判定導入へのハードルは高そうだ。各国代表クラスの選手を抱える監督たちは、今後も中心選手の負傷離脱の可能性を頭に入れながら、指揮を執り続けなければならないようだ。

クリスティアーノ・ロナウドクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)


生年月日:1985/02/05
所属   :マンチェスター・ユナイテッド
国籍   :ポルトガル
ポジション:ミッドフィルダー