ユーロ2008予選があと2週間のうちに大詰めを迎える。イタリアに対して敵意ある発言を繰り返し、たびたび物議をかもしているフランス代表のドメネク監督だが、17日のスコットランド戦を前にしたイタリアには、やや奇妙に聞こえる賛辞を贈っている。

 レキップ紙によると、ドメネク監督は8日、最終戦(21日、対ウクライナ)の代表メンバーを発表した席で、「イタリアの選手たちは、質が高く、厳格で、統制がとれている。引き分けると決めたらきっちり実行する組織力をもっている。これはほめ言葉だ。我々にその力があるかどうかわからない」と語り、イタリアがスコットランドと引き分けに持ち込むことを予想した。

 ドメネク監督の頭には、イタリア(最終戦は勝利が堅いフェロー諸島との対戦)とフランスが揃ってユーロ本戦に進出するというシナリオがあるようだが、“引き分けに持ち込むのがうまい”という「ほめ言葉」は皮肉ととれないこともない。ドメネク監督は以前にもイタリアの「引き分け狙い」の戦いぶりを批判的に語ったことがある。

 なお、スコットランド対イタリア戦がドメネク監督の予想通り引き分けとなった場合、フランスはウクライナ戦に負けられなくなる。一方、イタリアがスコットランドを下せば、フランスは負けても予選突破が決まる。