昨年10月にパリ・サンジェルマンを解雇され、その9ヶ月後にようやくセリエAのリボルノと1年契約を結んだ元フランス代表MFビカシュ・ドラソー。しかし負傷した左足首の回復が遅れ、入団から4ヶ月近く経ってもいまだ公式戦に出場していない。

 フランス通信(AFP)によると、ドラソーは28日のリザーブチームの試合(対パルマ)に出るよう命じられたが、これを拒否した。リボルノのカモレーゼ監督は、「彼の起用を拒否しているわけじゃない。(リザーブ戦出場は)Aチームに近づくため必要不可欠なステップ。練習にだけ参加して、ほんとうの試合に出ていない選手をあてにすることはできない。リザーブ戦に出るよう指示したのはそのためだ。こうなると、私の問題ではなく、クラブ全体の問題になる」と語っている。

 ドラソーが7月に交わしたリボルノとの契約書には、体調が満足な状態でない場合、8月末までにクラブ側が契約を破棄できるという条項が含まれていた。33歳(現在34歳)という年齢に加え、左足首に故障を抱えているためだった。8月末の時点でドラソーに回復の見通しが立ったため、リボルノは契約を続けたが、今回の“事件”で、再び契約破棄の可能性も浮上している。リボルノは開幕から不振が続き、監督交代劇もあった。現在、8試合を終えたところで未勝利(6敗2引き分け)の最下位に甘んじている。