チャンピオンズリーグ(CL)グループリーグH組のプラハ戦で7−0と歴史的な大勝をおさめたアーセナル。試合後、カナル・プリュス局のインタビューで感想を求められたベンゲル監督は、「非常に不満足です」とジョークを飛ばして珍しく会心の笑みを浮かべた。

 セスク・ファブレガスが先日、今季のアーセナル好調の一因を「アンリの存在に萎縮していた若手が解放された」と述べたことについて、ベンゲル監督は「これまではすべてがアンリを中心に動いていた。彼はそれくらい偉大な存在だった。彼が退団したあと、プレーのシステムを根本的に変えねばならなかった。いまは各自が責任を分担している」と分析した。

 若手中心のチーム編成に関しては、「まずクラブの財政事情があった。必然的にまだ無名だが有望な若手を集めざるを得ないところがあった。しかしいまではそれが私のチーム作りの哲学になっている」と語っている。

 ここまで9試合に8勝してプレミアリーグの首位に立つアーセナルだが、指揮官は「まだ序盤に過ぎない。これから強敵との試合が数多く残っている。まずは今週末のリバプール戦だ。楽観できる余裕はまったくない」と表情を引き締めた。