■海外でも人気の高い三池崇史監督とお仕事をされた感想は?

三池さんにお会いして、ご一緒させていただいて、一つ一つが面白かったんです。どういう銃にするのか、それをどこから出すのか、どう構えてどう使うのか、細部にまでこだわりをもって決めていきました。
この映画の設定ってそもそも無茶なことばかりじゃないですか。でもそれを本当に面白くしていく方なんです。現場でどうしても馬が使えないと分かった時は、牛や人間で代わりにして、でもそれがあたかも最初からそう決まっていたかのようになっている。ハプニングを面白い発想に変えるパワーがすごいんです。

■全編英語であり、さらにセリフが少ない役柄でしたが?

セリフが多い少ないに関わらず、時代劇みたいな英語を話さなければいけないということが、本当に難点でした。イントネーションや区切るところで感情の見え方が違ってきてしまうので、いくつもクッションも置いて自分の感情を伝えなければいけない難しさや、役を理解した上でのアドリブが英語ではできないというもどかしさもありました。

■最初に脚本を読んだときの感想は?

無理だろ?と思いましたね(笑)。設定、全編英語、ウエスタン、全てにおいてです。もちろん不安もありました。どう転ぶか分からないという危険な香りもしますし、出来上がらないと分からない部分も多い。とにかく監督と話をしながら、理解を深めていきました。

■現場の雰囲気はいかがでしたか?

すごく楽しかったですね。悪天候で撮影中止になることが度々あって。小栗旬なんか、せっかく山形に来ても、結局2日間撮れないまま終わったり…なんてこともありました。みんなで飯を食べて、まるで合宿気分でしたね。

■共演者で刺激を受けたのは?

佐藤浩市さんには特に刺激を受けました。いつまでも感覚が若くて、ああいう歳の重ね方をしたいなぁと思わせてくれるアニキ的な方です。浩市さんとご一緒させてもらって、何を見るか、どう思うか、役以外のところで無意識のうちに吸収することが役者にとって大事なんだなと感じましたね。

■これからやってみたいことは?

もう1回ウエスタンやってみたいですね。今回はベッドの上でも早撃ちのガンマンでしたが(笑)、馬に乗って銃ぶっ放すっていうのは、単純ですけど面白い。男はやっぱりああいう世界観に惹かれますね。

“日本のウエスタン”ってどう思いますか?僕は完成した映画を観て、めちゃめちゃイケてると思いました。

監督:三池崇史
出演:伊藤英明、佐藤浩市、伊勢谷友介、安藤政信、石橋貴明、木村佳乃、香川照之、堺 雅人、小栗 旬、クエンティン・タランティーノ、桃井かおり
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト:http://www.sonypictures.jp/movies/sukiyakiwesterndjango/
9月15日(土)より渋谷東急ほか全国一斉ロードショー

■関連記事
佐藤浩市は白菜、伊藤英明は春菊 「ジャンゴ」完成披露試写会
オールスターキャストがくり広げる話題の和製ウエスタン映画
男は結局女に勝てない…そんな三池節さく裂の「ジャンゴ」が夜明けまで祭りを!