那須川天心“忌野清志郎魂”でブッ飛ばそうぜ! 王者・拓真に雪辱誓う「幻想をかき乱してやりたい」
◇WBC世界バンタム級タイトルマッチ 王者・井上 拓真《12回戦》同級1位・那須川天心(2026年9月27日 トヨタアリーナ東京)
ボクシング4大世界戦の前日計量が26日、都内のホテルで行われ、WBC世界バンタム級1位・那須川天心はリミットの53・5キロ、2度目の防衛戦に臨む王者・井上拓真はリミットより100グラム軽い53・4キロでともに一発パスした。昨年11月に初黒星を喫した王者との再戦に挑む那須川は「忌野清志郎Tシャツ」を着用。ロック魂で雪辱を誓い、初の世界のベルトをつかんでみせる。
那須川は「キング・オブ・ロック」と称された忌野清志郎さんの写真がプリントされたTシャツで計量会場に現れた。「今回はロックでいく。自分のエネルギーをぶつけるだけ。ロックはそういうものじゃないですか」。プロ初黒星を喫した因縁の相手からロックの魂でベルトを奪う。
「反骨精神や自己表現」などと言われるロックの精神。それは批判にさらされながらも自分の信念を貫く那須川自身そのものだ。「ベルトは俺のもの」などと自信の言葉を並べた前日の会見後には多くのアンチコメントを目にしたという。「知らねえよ、と。見とけよ、と。俺が主人公。自分の人生を俺は生きてるだけ。そこをぶつける」と力説。周囲の雑音を打ち消す快勝を見据える。
リミットちょうどでクリアした計量後には、王者・拓真と約13秒のフェースオフでにらみ合った。相手の握手に応じて別れたが、最後まで視線は外さなかった。「全てにおいて整っている。心技体でやるべきことをやってきた」。極限状態となる計量後は声がかすれることがほとんどだが、この日は血色も良く状態の良さをうかがわせた。
「僕が勝った方が面白くなる」と常々発言してきたように、雪辱を果たすことでボクシング界を盛り上げられる自負がある。「もちろん。いろんな幻想をかき乱してやりたい。まあ見とけって感じ」と不敵に笑う。連敗は許されない崖っ縁の神童だが、主役を譲る気はさらさらない。ロックな生きざまを見せるように、リング上でリベンジ劇を演じてみせる。
◆忌野 清志郎(いまわの・きよしろう)1951年(昭26)4月2日生まれ、東京都出身のシンガー・ソングライター。都立日野高2年時に中学時代の同級生らとロックバンド「RCサクセション」を結成。ド派手なファッションとメークで代表的なヒット曲には「雨あがりの夜空に」、坂本龍一さんとのデュエット曲「い・け・な・いルージュマジック」など。ファンに投げかける「愛しあってるかい」は象徴的なあいさつ。09年にがん性リンパ管症のため死去した。
≪拓真 尚弥と「完璧」共闘≫リミットより100グラム軽い53.4キロで計量をパスした井上拓は「全てにおいて完璧です」と万全の仕上がりを強調した。天心との再戦へ向け、今回は試合予定のない兄・尚弥が強化合宿から拓真に付き合い、同じ練習メニューを消化。「一緒に試合に向かっていると感じる。心強いし凄く力になる」と“共闘”に感謝した。初戦ではWBCから特製の「サムライベルト」が贈られたが、今回も勝者には記念リングが贈呈される。「それもかっさらいます」と返り討ちに自信を示した。

