藤島ジュリー景子氏「復権の宴」と、「死ぬほど悔しい」と今もむせび泣くジャニー喜多川氏性加害被害者の肉声
東京は六本木の高級レストランで2026年7月20日の夜、旧ジャニーズ事務所元社長の藤島ジュリー景子氏(60)が約20人の「アイドル軍団」のなか、還暦を祝う誕生日ケーキを囲んでいた。週刊文春の報じた「六本木の宴」は、「補償とタレントのケア以外には一切関わらない」と2023年に記者会見で宣言したジュリー氏の“女帝復権”を象徴する場面として、ネットを騒がせた。
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その2カ月後の9月24日、東京地裁の法廷ではまったく対照的な光景が繰り広げられた。
「ジャニー喜多川氏から性被害を受けた」と訴えた男性が、SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)に約900万円の損害賠償を求めた訴訟で、中野琢郎裁判長は請求を全面棄却した。判決の骨子は無機質で冷たい。
「男性に対する性加害が存在したと認めるに足りる証拠はない。人目に付きやすい状況のもと、喜多川が原告に対して上記のような接触を行うことは不自然といわざるを得ない。事務所側が事実確認に相応の期間を要したことについて、対応を放置したと評価するのは困難だ」
約30年前の出来事に客観的な証拠が乏しいことを理由に、被害の存在自体を認めず、申告後約8カ月間の対応についても「放置ではない」と切り捨てた。SMILE-UP.側は「当社の主張が裁判所に受け入れられた」とコメントを出した。
「スマイル社は裁判で『検討してました。放置ではない』と言ってきましたが、それは後出しの言い訳でしょう。男性が提訴しなければ、その後もずっと何の対応も回答はなかったでしょうし、8カ月の間、途中経過の進捗報告なども一切なかった。また法廷での『人目に付きやすい状況のもと、喜多川が原告に対して上記のような接触を行うことは不自然といわざるを得ない』との部分には、『実際には人目が完全にない状況下で、だからこそ行われた行為だったのに、スマイル側の意見のみに寄り添った書き方で、死ぬほど悔しい』と男性は言っています」
とは、ジャニー喜多川氏による性加害問題を取材する記者。
これまでの報道では、2023年10月、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」に所属していた当時40代の男性が、大阪府箕面市の山中で死亡しているのが見つかった。警察は自殺とみている。男性は一部メディアで性被害を告発した後、SNS上で激しい誹謗中傷を受けていた。遺族は代理人を通じて「事務所に被害を申告してから5カ月以上連絡がなく、性被害のトラウマの再燃とも相まって心労が深刻になっていた」とコメントした。
■死者も出た、被害者たちの痛みと苦しみ
元ジャニーズJr.のレッスン生だった男性(当時55歳)が母親に自身の性被害を打ち明けた約1カ月後、母親が自ら命を絶った。遺書には、息子の写真と連絡先をジャニーズ事務所に送ったことへの強い後悔と謝罪が記されていたと、男性本人がメディア取材で明らかにしている。九州から上京し、被害を訴えていた男性は行方が知れず、亡くなったのではないかと見られている。
今回の裁判を受け、被害者関係者はこう言った。
「なんか悲しくなりました。こんな世の中間違ってます。なんですか、これ? 人の痛みも分からない奴がのして、必死に生きている人間が苦しみもがき、自殺までしているというのに、何がスマイルアップだ!」
六本木でアイドルたちに囲まれ「復権」を印象づけた宴と、証拠不足を理由に門前払いされた被害者の無念。どちらがこの国の現実を映しているのか。SMILE-UPの掲げる「法を超えた救済」が空虚に響く。
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