大谷翔平は今後どう起用されるか(時事通信フォト)

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 右上腕二頭筋の炎症などで15日間の負傷者リスト(IL)入りをしていたドジャース・大谷翔平が9月23日(現地時間、以下同)のパドレス戦で復帰した。今後はどのような点が課題となるのか。

【写真を見る】帰国時に目撃されたメガネにマスク姿の真美子さん(全身)ほか、大谷が今年帰国時に利用していた東京エムケイのハイヤー

 復帰前日、ロバーツ監督は「ショウヘイはかなり良くなっている。5点の状態から8~9点まで回復している。ただ打線の並びは熟考する必要があるが……」としていたが、これまでと違い2番DHでの出場となった。結果は2三振を含む4打数1安打1四球だった。スポーツ紙のメジャー担当デスクが言う。

「ドジャースが東地区1位のブレーブスの勝率を上回ることは確実とみられ、ポストシーズン(PS)は10月3日の地区シリーズからの出場となる。9月29日に始まるワイルドカードシリーズを回避したことで大谷にとって4日間の休養ができた。

 ただ、レギュラーシーズンは残り少なく、野球勘を取り戻せるかがポイントとなる。ベースランニングやマシン相手の打撃練習はしたが、ライブBPなど実戦形式の打撃練習は行なっていない。ぶっつけ本番で調整することになる。大谷の希望に沿った形での復帰だが、それを許すドジャースに問題があるという指摘も少なくない。大谷の希望を最大限尊重するということは、裏を返せば大谷に遠慮しているということになる」

 故障者リスト入りのタイミングで現地メディアでは「大谷が身体の状態を十分球団に伝えていなかったのでは」「球団があまりに大きな裁量を与えていたのでは」と問題提起もされている。

 9月9日のレッズ戦でスタメンを外れた時、ロバーツ監督が試合前の会見で「昨日の試合でスイング中に感覚が良くなかったという情報があった」とコメントすると、記者から「試合後にチームの誰かに伝えたのか」と突っ込まれ、「聞いていない」と答えている。メジャーに詳しいスポーツジャーナリストの友成那智氏は、

「大谷は8月10日からピッチング練習を始め、その頃から打席での集中力が欠けてきたように見えた。8月18日を最後に本塁打が1本も出なくなった。今回はWBCイヤーとピッチングを始めたことによる過労が原因で首を痛め、スイングが遅くなっていた。復帰戦では速球に多少差し込まれていたが、2週間休んだことで本来のスイングができると思う。地区シリーズまでには復調するでしょう」

"大谷本人任せ"からの転換

 ただし、エンゼルス時代から指摘されていた「大谷が休みたがらない問題」は、ドジャースに移籍後も継続されていると友成氏は指摘する。

「球団の顔であり二刀流の大谷に遠慮しているドジャースに非難の矛先が向いているように思います。もちろん球団ももう少し早く気が付くべきですが、32歳となった大谷が20代の頃と同じようにできると思っているところにも問題があるのではないか。

  ドジャースは管理体制が行き届いている球団のひとつだが、大谷への期待と遠慮で放任していた面がある。それゆえ、大谷も膝に不安を抱えながらベンチの心配そっちのけで無理な走塁や盗塁をやってきた。足を引きずってベンチに戻ってくる大谷をみるたびに、ロバーツ監督が苦い表情を浮かべているのが印象に残ります」

 そのドジャースが"大谷本人任せ"からの転換を図ったのが、今回の故障者リスト入りだったという。

「ドジャースとしてはポストシーズンで二刀流をやってくれればいいわけで、来年は強制的にシーズン後半の7月からピッチャーを始めさせるのではないでしょうか。今年、大谷のピッチャーとしての能力は上がっている。スイーパーの評価も高く、平均球速がこれまでで最高をマークしているが1シーズンは続かない。そこでポストシーズンから遡って二刀流をやらせるのではないか。

 モデルケースは昨年です。6月16日からオープナーとして登板し、8月から本格的二刀流を再開。ポストシーズンでも二刀流で活躍し、リーグチャンピオンシリーズではMVPに選ばれる活躍を見せた。ワールドシリーズでも二刀流で貢献し、球団史上初のワールドシリーズ連覇となった。大谷も球団の方針に従わざるを得ないと思います」(友成氏)

 大谷にとってもドジャースにとっても、大きな変化が迫っていると言えそうだ。

※週刊ポスト2026年10月9日号