防衛省

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 防衛省は、宇宙空間で衛星を攻撃する「キラー(衛星攻撃)衛星」から日本の人工衛星を守る「ボディーガード(防護)衛星」を導入し、2035年度までに6基体制を構築する検討に入った。

 キラー衛星の開発を進める中国やロシアを念頭に、宇宙空間の防衛力を強化する狙いがある。

 複数の政府関係者が明らかにした。政府が年内に改定する国家安全保障戦略など安全保障3文書に方向性を盛り込む方針だ。

 キラー衛星は、標的の衛星に接近し、ロボットアームや電磁波などを使って機能を妨害・無力化する攻撃能力を持つ。これに対し、防護衛星は、地上からの遠隔操作で日本の衛星に近づこうとするキラー衛星の進路に割り込み、接近を阻むことを想定する。搭載したカメラを活用し、他国の衛星や宇宙ごみ(スペースデブリ)の動向に関する情報収集も行う計画だ。

 防衛省は27年度、防衛装備庁に「衛星開発室(仮称)」を新設し、衛星関連の技術開発を加速化させる。防護衛星の実証機を28年度にも打ち上げ、高度約3万6000キロ・メートルの静止軌道上を問題なく移動できるかなどの実証試験を行う。33~35年度に順次打ち上げ、計6基で防御体制を整備することを目指す。

 宇宙空間の防御体制を強化するのは、衛星を使った通信や観測、測位といった活動が国民生活に欠かせないためだ。防衛省幹部は「衛星が妨害されれば、自衛隊の活動だけでなく日本社会に大きな影響が出る」と危機感を示す。

 防衛省は安保3文書の改定にあたり、所管する国家防衛戦略と防衛力整備計画の改定方針で、中露を念頭にキラー衛星の活動が活発化していると指摘した。その上で、「日本の衛星防護(の体制)に課題」があるとして、対策の必要性を強調した。