とんこつラーメンの「忘れられない一杯」 TRY審査員が新潟、和歌山、徳島で出合った3杯
ラーメンを食べ歩いていると、なぜか忘れられない一杯に出合うことがある。旅先で偶然入った店、地元で長く愛されてきた食堂--。有名店や行列店とはまた違う、その土地でしか出合えない味だ。全国各地のそんな一杯を食べ歩いてきたのが、「TRYラーメン大賞」の審査員たち。2026年版の『TRYラーメン大賞全国版』では、彼らの「心に残る最高の一杯」に注目している。
今回は、その中から「とんこつラーメン」をピックアップ。新潟、和歌山、徳島で出合った3杯を紹介する。わざわざ足を運んででも食べたい一杯には、どんな魅力があるのか。審査員の言葉とともに見ていこう。
「大型店舗が活気付く上越妙高とんこつラーメンの代表格」新潟県・妙高市『オーモリラーメン 新井店』
まずは、審査員・しらすさんが推薦した新潟県・妙高市の『オーモリラーメン 新井店』をご紹介。
しらすさんは「店内の熱気に負けない熱々の豚骨醤油スープは、押し寄せるコクがありながらしつこさは皆無。フルフル・モチモチ食感の自家製ちぢれ中太麺も特筆すべき存在感」と高く評価する。

新潟県・妙高市『オーモリラーメン 新井店』
戦後の屋台をルーツに持つ、上越妙高とんこつラーメン発祥の店。大量の豚肉、豚骨、背脂を16時間かけて炊き上げる豚100%の濃厚スープは今なお進化中で、濃度も旨みも日を追うごとに力強さを増している。
ぷるんとしたすすり心地の自家製多加水麺は、噛めばもっちり。濃厚なスープをしっかり持ち上げる自信作だ。

「ラーメン」(800円)/コクのある豚骨スープは、濃厚でありながらもクセや臭みがなく、気付けば丼がからっぽに。麺は、小麦が香る中太ちぢれ麺
ラーメンの美味しさもさることながら、チャーハンや定食類も超ハイレベルで、多くの人がコスパ抜群のセットメニューを目当てにやってくる。
■『オーモリラーメン 新井店』
[住所]新潟県妙高市柳井田町2-12-20
[電話]非公開
[営業時間]11時~15時半(スープがなくなり次第終了)
[休日]木(不定休あり)
[交通]えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン北新井駅より徒歩5分
「新宮市で味わえる『井出商店』直伝の一杯は和歌山ラーメンの魅力満載」和歌山県・新宮市『中華そば 速水』
続いてご紹介するのは、審査員・青木さんがセレクトした和歌山県・新宮市の『中華そば 速水』。
青木さんは「和歌山市から遠く離れた新宮市で味わう『井出商店』直伝の一杯は、しっかりコクがありながらくどくない速水流の豚骨醤油スープ。熟成感しっかりなところも魅力で、新宮市まで足を運ぶ価値大」と絶賛する。

和歌山県・新宮市『中華そば 速水』
名店『井出商店』で修業を積んだ店主が手掛ける、新宮で唯一和歌山ラーメンが楽しめる店。
スープの要となる豚骨は、店主の実家である精肉店から仕入れたものを100%使用。骨の髄まで極限に煮込むことで、とろみのある濃厚で深みのある豚骨醤油に仕上げている。

「中華そば」(850円)/スープは開店時と閉店時で濃さが変わらないよう調整し続ける。『井出商店』で習った基本に忠実に作っている
これに合わせるのは、スープをしっかり持ち上げる歯切れの良い細ストレート麺。本場の伝統とこだわりが詰まった力強い至極の一杯を楽しむべし。
■『中華そば 速水』
[住所]和歌山県新宮市緑ヶ丘1-10-47
[電話]0735-21-6007
[営業時間]11時半~14時、17時半~20時(木は昼営業のみ)
[休日]なし
[交通]JR紀勢本線新宮駅より徒歩約10分
「豚と鶏が織り成す重層的な旨み。実直に磨き上げた黄系の到達点」徳島県・板野郡『中華そば いもお』
最後は、尾瀬さんセレクトの徳島県・板野郡にある『中華そば いもお』をご紹介。
尾瀬さんは「厚みある旨みが持続し、最後のひと口まで輪郭を崩さない。積み重ねた歳月が育んだ円熟味が黄系の王道を示す」とコメントする。

徳島県・板野郡『中華そば いもお』
1996年に創業した徳島ラーメン・黄系の人気店。豚の背骨、ゲンコツ、豚足、カシラに、鶏ガラ、ニンニク、ショウガなどを長時間かけて煮込んだスープは、どこか懐かしくもやさしい味わいだ。
とろみがあるので、野菜やチャーシュー、やや硬めに茹で上げられたストレート麺ともよく絡む。チャーシューは2時間ほど煮込んだものを、カエシのタレに漬け込んだもの。

「中華そば」(700円)/厚みがあり、口の中でほろっと崩れる煮豚のチャーシュー、メンマ、シャキシャキのモヤシ、青ネギ入り。コスパも素晴らしい!
トッピングは、生卵やすりおろしニンニクが各50円、ネギ・メンマ・モヤシが各100円で追加できる。
■『中華そば いもお』
[住所]徳島県板野郡北島町鯛浜字西ノ須68-18
[電話]088-698-3080
[営業時間]10時半~15時
[休日]木
[交通]JR高徳線吉成駅より徒歩20分

