事実上閉院になる方向性が決まった県立循環器呼吸器病センター=横浜市金沢区(資料写真)

 厳しい経営環境が続いている神奈川県立病院を巡り、黒岩祐治知事は10日の県議会本会議で、循環器呼吸器病センター(横浜市金沢区)の一部機能を2030年度以降の早い時期に、がんセンター(同市旭区)へ統合させる考えを明らかにした。その他の疾患治療については計画的に縮小させ、将来的に閉院となる見通し。足柄上病院(松田町)は稼働実態に合わせて病床規模を見直す方針だ。

 県などによると、がんセンターに統合されるのは、間質性肺炎などの難治性呼吸器疾患と結核の2疾患。循環器呼吸器病センターでの間質性肺炎の患者数は1060人(23年度)で全国最多という。他の医療機関では対応が難しく高度な治療を続ける必要がある反面、施設の老朽化が進んでおり、機能移転を検討する。

 一方、循環器分野の患者数は県内の医療機関のうち39位にとどまる。近隣に対応可能な医療機関が増えていることなども考慮し、医療提供を終える見込みだ。

 足柄上病院は、地域のニーズに合わせて高齢者への医療を強化する一方、病床数(296)を約3割減の200程度に減らす。20年度に計画した施設の新築工事は行わず、既存棟を計画的に改修するなどして専門病院の役割を果たす。