脳科学者の茂木健一郎氏が自身のYouTubeチャンネルで「突き抜けて賢いひとは、なぜ人にやさしいのか」と題した動画を公開した。動画全体で茂木氏は、真に賢い人が周囲に優しい理由を歴史上の偉人などを引き合いに出しながら考察し、偏差値や学歴でマウンティングする風潮に対して独自の視点で語っている。

茂木氏は冒頭、「突き抜けて賢い人は優しい」という自身のイメージを提示。一方で、学校の成績や偏差値などでマウンティングをする人は「中途半端な賢さ」、すなわち「小賢しい人」であると指摘した。突き抜けて賢い人が優しくなる理由について、茂木氏は「抱えている問題が大変だから」ではないかと推測する。

その具体例として、まず夏目漱石を挙げた。英文学を学び、西洋に対して日本の自我をどう確立するかという極めて困難な問題に直面していた漱石にとって、弟子たちの些細な失敗はどうでもよく、結果的に優しく接していたという。さらに、アイルランドの小説家ジェームズ・ジョイスや、物理学者のアインシュタインも、当時の革新的な課題に向き合っていたため、周囲には非常に優しかったという知人や弟子の証言を紹介した。

また、将棋の世界でギリギリの戦いをしている羽生善治氏や藤井聡太氏の名前も挙げ、極限のレベルで挑戦している人は、それ以外の場所では他者に優しくなれるのだと説明。「難しいことにチャレンジしている人は、優しくなる」と結論付けた。

逆に、他者と自分を比較して「偏差値がいくつだ」と優劣を競うのは「小賢しくマウンティングしたいだけ」と切り捨てた茂木氏。最後には「賢くなくても優しければそれでいい。優しいことは素晴らしいことだ」と語り、知能の高さに関わらず他者へ思いやりを持つことの大切さを視聴者に投げかけた。

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