マニラの映える黒い壁、若者が続々と集まる ポーズして写真や動画を撮影、再開発地区

フィリピンの首都マニラの再開発地区に、若い世代を引きつけてやまない黒い壁がある。休日になると、黒を基調とした大理石柄の壁の前に人々が続々と集まり、思い思いのポーズで写真や動画を撮る。この映えスポットの交流サイト(SNS)上での愛称は「ザ・フェイマス・ブラック・ウォール(有名な黒い壁)」だ。(共同通信マニラ支局=菊池太典)
日曜日の昼下がり、壁の近くで待っていると、数分のうちに男女4人組が写真を撮り始めた。ここでの撮影は初めてだという20代の女性公務員は「写真は自分のSNSに投稿するつもり」と笑顔で話した。
続いて現れたローシー・ドゥハイルングソッドさん(26)は「壁のことはフェイスブックで数週間前に知った」。おいのナイジェルさん(13)と5分ほど撮影を楽しみ、満足げに去っていった。
壁はフィリピン軍の土地を開発したボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)の中心部の遊歩道沿いにある。高層ビルが立ち並び「フィリピンのシンガポール」とも称される。洗練されたブランド店や飲食店が軒を連ね、地元の若者にとって憧れの場所だ。
壁の無機質さがクールな都会のイメージと重なり、いつしかBGCを象徴するスポットとなったようだ。友人と2人で撮影していた大学生ハヤシンス・ブラタオさん(22)は「ここで写真を撮らないとBGCでの休日は終われない」と冗談めかして語った。
1人で真新しいズボン姿の動画を撮影していたジョージ・ラバナルさんはTikTok(ティックトック)で17万以上のフォロワーを誇るインフルエンサーだ。「撮影した動画は(広告収入を得るため)ズボンの宣伝に使う」。白いズボンが黒い壁に映えていた。



