プロ初登板で初勝利を挙げた石川(左)=02年4月4日

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 ヤクルト・石川雅規投手(46)が2日、東京都内の球団事務所で会見し、今季限りでの現役引退を表明した。現役最年長のレジェンドは、引退を決断した経緯やヤクルト一筋25年間で188勝を挙げたプロ生活の原動力を明かし「悔いはない」と告白。将来はヤクルトで野球に携わる希望も口にした。球団は引退試合の実施を予定し調整中だという。

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 “記者冥利(みょうり)”に尽きると、つくづく思う。今季限りで現役を引退する石川。幸運にも、節目の勝利の瞬間に何度も立ち会った。

 強烈な印象として今でも脳裏に刻まれているのがプロ初勝利。神宮での02年4月4日・広島戦。小柄な体からテンポ良くポンポンと投じる直球や変化球でプロの強打者を翻弄(ほんろう)した。マウンドで全く動じない。強心臓も売りだった。

 何より驚いたのが、ルーキーとは思えない取材対応と発信力だ。「100点満点です。楽しく投げられました」。短い言葉、端的で分かりやすいコメント。本音や偽らざる心境もぎっしり凝縮されていた。「こんな小さいのによくやるな、と思われるようにいっぱい勝ちたい」。自らが抱えるコンプレックスを言葉で発信し、それをバネに逆境を乗り越えた。

 通算150勝も現場で取材し記事を書いた。16年8月27日・阪神戦(甲子園)。「夢はでっかく200勝」。そう初々しく誓っていた。いつだったか、私が節目の勝利の球場にいたことを伝えると石川は、笑みを浮かべて「また、よろしくお願いします」と言ったと記憶している。残念ながら大台の200勝には届かなかったが、球史に名前を残したことは間違いない。“小さな大投手”を取材できたことは、本当に幸せだったと思っている。(デイリースポーツ・伊藤玄門)