道路が冠水し、立ち往生となった車(30日午後1時20分、福井市下森田新町で)

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 福井県内では29日夜から断続的に激しい雨が降り、30日未明には福井、大野、勝山の3市に県内初の「レベル5大雨特別警報」が発表された。

 道路の冠水や土砂崩れなどが各地で相次ぎ、住民らは不安を募らせた。

 福井市内には54か所の避難所が開設された。九頭竜中では、近くの住民らが疲れた様子で横になったり、スマホで被害状況を確認したりしていた。

 住民(37)は自宅周辺の道路が冠水し、膝ぐらいまで増水したという。「何かがあってからでは遅いと思い、避難してきた。夜中も外の様子やテレビを見ていたので昨夜は眠れていない」と話した。

 山間部の同市獺ヶ口町では、地域を流れる芦見川でのり面の崩落が発生した。松山繁美自治会長(77)は、住民の安全確保のため30日午前2時頃から集落を見回っていたといい、「この辺りでは(2004年の)福井豪雨より被害がひどい」と心配そうに話した。

 同市立みどり図書館では、施設内に水が流れ込んだ。図書への被害は今のところ確認されていないが、パソコンや電話の配線が水につかり、臨時休館した。

 坂井市でも広域で道路が冠水するなど甚大な被害が出た。家が床下浸水した同市丸岡町本町の男性(71)は「床下収納が浮き、家の前の鉢植えも流された。後片付けが大変で、考えるだけで嫌になってしまう」と肩を落とした。同市の会社に勤める男性(68)は「福井で生まれ育ったが、こんな被害は初めて」と動揺を見せた。

 交通への影響も大きい。大野市の国道158号の新丁トンネル出入り口では、道路沿いの擁壁が30~40メートルにわたり崩れ落ち、車道が土砂で覆われた。道路はすでに通行止めとなっており、巻き込まれた車はなかった。

 ハピラインふくい、福井鉄道、えちぜん鉄道などは運転を取りやめた。

 県は30日、福井、大野、勝山、あわら、坂井の5市と永平寺町への災害救助法の適用を発表した。