こちらは、ハッブル宇宙望遠鏡が観測した渦巻銀河「M63(Messier 63)」。りょうけん座の方向、地球から約2700万光年先にあります。


【▲ ハッブル宇宙望遠鏡が観測した渦巻銀河「M63(Messier 63)」(Credit: ESA/Hubble & NASA)】

発見から240年以上の身近な渦巻銀河

M63は1779年にフランスの天文学者Pierre Méchainが発見し、同じくフランスの天文学者Charles Messierが編纂した星雲・星団のカタログ「メシエカタログ」に収録されています。「子持ち銀河」として知られる渦巻銀河「M51(Messier 51)」と同じ「M51銀河群」を構成する銀河のひとつでもあります。


画像の中心には明るく輝く中心部があり、そこから緻密に巻き付いた渦巻腕(渦状腕)が広がっています。実際の腕は2本ですが、無数の腕が核に巻きついているように見えるのが特徴です。


ESA(ヨーロッパ宇宙機関)によると、こうした渦巻腕の広がり方がヒマワリの種の模様によく似ていることから、M63は「ひまわり銀河(Sunflower Galaxy)」という愛称でも親しまれています。


見かけの明るさは9.3等級で、小型の望遠鏡でも淡い光の染みのような天体として観測できます。NASA(アメリカ航空宇宙局)によれば、観測の好機は例年5月頃。望遠鏡を手に夜空を見上げれば、古くから知られてきたこの渦巻銀河を自分の目で探し出すことができるでしょう。


整った渦巻腕を持たない「羊毛状渦巻銀河」の謎

NASAによれば、M63は渦巻銀河の中でも「羊毛状渦巻銀河(flocculent spiral galaxy)」と呼ばれるタイプに分類されます。これは、渦巻腕がはっきりとした一続きの線を描かず、途切れ途切れの模様が無数に連なって見えるタイプの渦巻銀河です。


M63の渦巻腕は新たに生まれた星々の光によって青白く輝いていますが、このタイプの銀河でどうして星形成が起こるのか、そのメカニズムは天文学者の間でもまだよくわかっていないといいます。M63のような銀河を観測することは、こうした星形成の仕組みを解明する手がかりになると期待されています。


冒頭の画像はESA/Hubbleから2015年9月7日付で公開されました。


本記事は2019年1月28日公開の記事を再構成したものです。


 


文/ソラノサキ 編集/sorae編集部


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