ウクライナのゼレンスキー大統領(ウクライナ大統領府)

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ロシアと北朝鮮の軍事協力を巡り、9月が大きな節目となる可能性が浮上している。焦点となるのは、ウクライナ情報当局が明らかにした謎の「トップレベル協議」だ。

ロイター通信は5日、ウクライナ国防省情報総局(GUR)当局者の話として、北朝鮮のミサイル部隊がロシア西部への展開を開始したと報じた。約90人規模の部隊がロシア軍と共同で運用に当たり、最終的には北朝鮮製弾道ミサイル最大120発、発射装置6基を装備する可能性があるという。

そして、このGUR当局者によれば、部隊の展開形態やミサイル総数は、9月に行われる「トップレベル協議」で最終決定される見通しだというのだ。

協議するのは誰なのか。ロイターは具体的な参加者や日程を伝えていないが、まず考えられるのは国防相会談だ。北朝鮮軍の国外展開、ミサイルの数量などは、まさに国防当局が扱う問題である。

ただ、今回の問題はミサイル部隊だけではない。ゼレンスキー大統領は9日、北朝鮮からロシアに展開する兵力が3万〜5万人に上る可能性があると表明した。実現すれば、これまでの北朝鮮軍派兵を大幅に上回る規模となる。

5万人もの兵力をどの地域に配置するのか。戦闘任務に投入するのか、工兵や建設、後方警備を中心とするのか。損失が発生した場合にどこまで補充するのか。そして北朝鮮はその対価としてロシアから何を得るのか。

いずれも金正恩総書記とプーチン大統領の政治判断抜きには考えにくい問題だ。

金正恩氏は2023年9月、専用列車でロシア極東を訪れプーチン氏と会談した。翌2024年6月にはプーチン氏が平壌を訪問し、両国は有事の相互支援を定めた包括的戦略パートナーシップ条約を締結した。

外交儀礼上、次は金正恩氏がロシアを再訪する番だろう。

しかし、2023年と現在では決定的に違うことがある。ロシア国内が、もはや安全な「後方」とは言えなくなったことだ。

ウクライナは長距離無人機や国産長距離兵器によるロシア領内への攻撃を急速に拡大している。また昨年6月1日には、プレハブ住宅に隠したドローンでロシア領深部の空軍基地を奇襲して、大打撃を与えた。

(参考記事:「お前がどこにいるか知っている」金正恩にウクライナの警告は届くか

金正恩氏は国外移動に専用列車を使うことが多い。航空機と違って経路は鉄道線路に縛られ、移動にも時間がかかる。この機会にウクライナが、「ドローンで狙う」ことを検討していても不思議ではない。

実際、ウクライナはロシアと親密な外国首脳を脅迫し、公開謝罪に追い込んだ前例もある。

いずれにしても来月、北朝鮮が5万人もの派兵に踏み切るなら、同国史上、空前の決断となる。全滅に近い大規模な損失が出れば、体制を揺るがす事態にもなりかねない。露朝同盟にとっては、まさに「運命の9月」になりそうだ。