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 ◇第108回全国高校野球選手権第10日2回戦 花巻東4―1岡山学芸館(2026年8月14日 甲子園)

 2回戦3試合が14日、行われた。花巻東(岩手)は4―1で岡山学芸館に勝利。赤間史弥(ふみや)外野手(3年)が、決勝打を含む2安打1打点に本盗など4盗塁し、2番手で2回2/3を1失点に抑えた。同校で「安打&打点&盗塁&登板」を甲子園の同一試合でマークしたのは、11年夏の大谷翔平ドジャース)以来2人目。

 打って、走って、投げる。1メートル80、98キロの大きな体で大谷翔平級のフル回転。“ショータイム”ならぬ“フミヤタイム”で観衆を魅了した。

 3―0の7回先頭、投前安打で出塁した赤間は虎視眈々(たんたん)と狙っていた。後続の四球で二塁へ進み、1死一、二塁。6番・久保村への3球目にダブルスチールで三盗を決めると、続く4球目ですかさず本塁に突入した。久保村は空振りも、ワンバウンドした球を捕手がはじいた間に楽々と生還。わずか2球の間に二塁からホームに還り「練習してきた成果が出ました。(打者が)空振りしたけれど、迷いはなかった」。初回に三盗、3回に二盗を決めており、1試合4盗塁。17年の前橋育英(群馬)・丸山和郁(現ヤクルト)以来9年ぶりの記録をマークした。

 今春選抜は1回戦で敗退。自身は無安打に終わり「打てなくても貢献したい」と、練習の3分の1、約1時間を走塁練習に使うようになった。50メートル走6秒2でも足に自信はないと言うが「思い切り、ためらうことなくいかないとスタートは切れない。失敗を重ねながら感覚をつかみました」と胸を張った。初戦の新田(愛媛)戦でも三塁走者として相手の緩慢な中継プレーの隙を見逃さずに生還。佐々木洋監督も「1年生の頃は走塁なんて興味なさそうで、打撃しかやらない子だった。本当に成長した。自分がやるんだという気持ちが伝わってきてうれしかった」と喜んだ。

 「3番・左翼」で先発し、初回の先制二塁打を含む2安打1打点とバットでも貢献。4―0の7回には、1死一、三塁のピンチで、左翼から救援のマウンドへ向かった。「走ったりとキツイ状態でしたけど、仲間のことを思いながら投げました」。無失点だった2年生の菅原に自責点はつけまいと、2者連続三振。見事な火消しを見せた。

 花巻東で同一試合で安打、打点、盗塁、登板の全てを記録したのは、11年夏の帝京との1回戦の大谷翔平(2年)以来2人目の快挙。「大谷さんは目標」と見上げる存在に、憧れるのはやめて並んでみせた。花巻東の“リアル二刀流”は「一戦必勝で、マウンドや走塁などいろんなところで監督の期待に応えたい」と力強かった。(片山 和香)

 ▽11年8月7日の花巻東―帝京戦 花巻東の2年だった大谷翔平は「3番・右翼」で先発。5―7の6回無死二、三塁から左翼フェンス直撃の一時同点の適時打を放つなど3打数1安打2打点に加え、1盗塁も記録した。投手としては左太腿裏の肉離れを抱えながら、4回途中から強行登板。5回2/3を6安打3失点で試合に7―8で敗れ涙した。