50代カメラマンが愛用するシャクティマット

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リカバリーバブルが到来している。専用ウェアにグッズ、メソッドが盛りだくさんで、「休養本」はバカ売れ中。なぜ疲労回復を求める現代人は増え続けているのか? ブームの真相と効果的リカバリー法を探った。
◆無数の突起が刺さる「謎の超痛い」マットの効果は?

昨今のブームを追い風に急拡大するリカバリー・安眠市場。エビデンスの乏しい「怪しげな健康商法・商品」も散見されるが……果たしてその効果のほどは? まずは昨年、SNSで話題をさらったインド発祥とされる「シャクティマット」。無数の突起(スパイク)がついた指圧マットだ。

「昨年9月に購入してから使い倒しています。最初は5分しか痛みに耐えられなかったけど、今ではその痛みが心地よすぎて、マットの上で眠ってしまうほど。毎日30分から1時間、マットで寝るようにしたら、慢性的な肩こり腰痛が和らいだ。視力も回復した実感があります」

こう話すのは重い撮影機材を抱えながら仕事を続ける50代のカメラマン。柔道整体師で鍼灸師でもある岩松究仁浩氏は次のように話す。

◆セルフケアのツールとしては有効?

「医学的な効果は立証されていませんが、指圧マットには一定の効果があると感じています。何よりいいのは、リカバリーに向けた“環境設定”に役立つこと。背中が真っ赤になるほど痛いので、マットを使用しているときはスマホもイジれない。就寝直前に使えばデジタルデトックスできて、血行促進で高まるリラックス効果から自律神経が整う。

加えて、さまざまな刺激や状態を把握する体性感覚を養うのに役立つ。簡単に言うと、体のセンサーが向上する。これが養われると、体の緊張がほぐれやすくなるので、肩こり腰痛の改善にも繫がるんです。私は、聞くだけで脳を休める効果が得られる瞑想技法の“ヨガニドラ”を聞きながら指圧マットに20分寝ることを習慣づけていますが、劇的に睡眠の質が改善しました」

セルフケアのツールとしては有効性あり!?

◆皮膚を引っ張るように絆創膏を貼って回復力UP

寝るだけで“整う”マットがあれば、“貼るだけ”のリカバリー法もある。「絆創膏を貼るだけ整体」の考案者、理学療法士の山内義弘氏が話す。

「自律神経が乱れていると呼吸が浅くなり、首や胸周りの筋肉が硬くなって睡眠を妨げる原因となります。その筋肉や関節には体の伸び縮みを感知するセンサーがあるため、センサーに作用するよう絆創膏を貼れば、皮膚がほんの少し引っ張られるわずかな刺激がスイッチとなって、筋肉本来の動きを取り戻せるんです」

回復力を高めるには、深い呼吸をサポートするように絆創膏を貼るのが効果的とか。

◆“正しい呼吸”を促進してリカバリー力を高める

「自律神経を整えるうえで最も大事なのは呼吸です。しかし、多くの人は横隔膜を使わず、首の筋肉を使った浅い“首呼吸”をしている。だから、首周りの筋肉が緊張し、肩こりなども誘発する。スマホやパソコンを見る時間が長い人の多くがその症状を抱えています。

これを解消するのに役立つのは、左右の鎖骨の内側に絆創膏をV字形に貼る方法。鎖骨に一方の接着面を貼りつけ、おへそに向かって下に引っ張りながら、もう一方の接着面を貼るのがポイント。すると首周りの胸鎖乳突筋が緩み、胸郭が広がって深い呼吸ができ、自律神経が安定する」

そのうえで息を深く吸い込み、5秒かけて吐き出すという深呼吸を5、6回繰り返す。すると、副交感神経が優位になり、寝つきがよくなるとか。

「併せて、脇腹付近の肋骨の前鋸筋に沿って、絆創膏を上からおへそ方向に引っ張りながら貼ると、肩甲骨の回転がサポートされて、“正しい呼吸”を促進してリカバリー力を高めることができるでしょう」