2軍でも大炎上の「根尾昂」 今オフ「トレード」でも「現役ドラフト」でもなく、ついに“3文字の通告”の可能性が
折しも夏の高校野球が盛り上がる中、8年前の甲子園の大スターがいよいよ背水の陣を迎えている。中日の根尾昂(26)。今季は救援での起用で結果を残せず、5月4日に登録抹消されると、ファーム・リーグでも19試合登板で防御率8.82と痛打を浴びるケースが目立つ。11日のDeNA戦(ナゴヤ)では1死も取れず7失点で降板と大炎上。このままではトレード、現役ドラフトで獲得する球団が現れる水準に達していないと判断される恐れが。今オフに戦力構想外の危機を迎えている。
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若手と言える年齢ではない
投手・根尾が厳しい現実を突きつけられた。11日のDeNA戦で9点リードの9回に登板したが、アウトが取れない。制球が定まらずストライクを取りにいった甘い球を打ち込まれて6安打2四球。救援登板した梅野雄吾が2人の走者を還して7失点に。翌12日の同戦で1回2奪三振無失点に抑えたが、2安打で2死一、三塁のピンチを招くなど投球内容が良かったわけではない。

中日OBは厳しい見方を示す。
「直球は150キロ近くを計測していますが、投球フォームが見やすいのか打者にきっちりコンタクトされている。制球がアバウトで、抜ける変化球が多いことも気になります。ファームで三振を奪えていますが、捕手の要求したコースの逆球がストライクの判定になるなど意図しない形の球が少なくない。正直、1軍で通用するレベルに達していません。根尾はプロ8年目で26歳と若手と言える年齢ではない。このままパフォーマンスが上がらないようだと、来季の戦力構想から外れる可能性があります」
プロ初勝利をマークしたものの…
大阪桐蔭で「投打の二刀流」で活躍し、3度の全国制覇を達成したのが8年前にさかのぼる。抜群の身体能力を武器に世代屈指の選手として注目され、ドラフト1位で中日、日本ハム、巨人、ヤクルトの4球団が競合した。中日が当たりクジを引き当てると、投打の二刀流ではなく野手一本で勝負することを決断したが、遊撃、外野で結果を残せず、22年から投手に転向。異例の選択で新たな挑戦をしたが、1軍に定着できない。今年は4月8日のDeNA戦(横浜)で同点の延長10回に登板し、三者凡退の好投でプロ初勝利をマークし、期待を抱かせたものの、その後は4試合連続失点を喫するなど9試合登板で1勝1敗、防御率5.00。5月4日に登録抹消されて以降はファーム暮らしが続いている。
「内野、外野、投手とポジションが目まぐるしく変わり、球団の育成方針が見えない点は気の毒に感じますが、首脳陣は根気強くチャンスを与えていると思います。他の選手だったらもっと早いタイミングで戦力外通告を受けていたでしょう。ただ、根尾の場合も厳しい状況に追い込まれていることは間違いありません。甲子園のスター選手としてドラフト1位で入団したので期待は大きかったですが、プロは結果がすべての世界です。ファームで抑えるのに四苦八苦している現状で1軍昇格をアピールできていない。球団がどう判断するかですね」
トレード、現役ドラフトの可能性は?
根尾についてはトレード、現役ドラフトで環境を変えれば、能力を開花できるという期待が大きい。実際に過去の現役ドラフトでは、DeNAで伸び悩んでいた細川成也が中日で長距離砲としてブレーク。ソフトバンクで1軍に定着できなかった大竹耕太郎が阪神移籍後に2年連続2ケタ勝利をマークするなど先発で輝きを放っている。
だが、他球団の編成担当はシビアな見方を口にする。
「細川は長打力、大竹は制球力でファームでは格の違いを見せていました。環境を変えることで活躍できるのではという予感はありましたが、根尾の場合はこれという武器がない。直球が目を見張るほど速いわけではなく、変化球に絶対的な決め球があるわけではない。制球も不安定なのでちょっと厳しいかなと。野手でもう一度勝負するというのも現実的ではない。もし現役ドラフトのリストに掲載されたとしても、ウチは獲得に乗り出さないと思います」
斎藤佑樹、近藤真一の過去
プロは飛び抜けた才能の選手たちが集まる世界だ。その中で、将来を嘱望された甲子園のスター選手がプロ入り後に目立った活躍ができず、消えてしまったケースは決して珍しくない。
「早実の斎藤佑樹は駒大苫小牧のエース・田中将大(現・巨人)に3年夏の決勝戦で引き分け再試合の激闘を制して全国制覇を飾りましたが、早大を経てドラフト1位で入団した日本ハムではプロ11年間で通算15勝と思い描いた活躍ができなかった。中日で思い浮かぶのが近藤真一(現・真市)です。地元・享栄のエースで『高校No.1左腕』と評されてドラフト1位で5球団が競合して中日に入団し、高卒1年目のデビュー登板となった巨人戦でノーヒットノーランという史上初の快挙で衝撃を呼びました。しかし、その後は肩、肘の故障に悩まされて通算12勝にとどまり、26歳で現役引退を決断しました。根尾の場合は斎藤、近藤と比べても1軍で活躍した期間が短い。高校時代の活躍を見ているので、このまま終わってほしくないですが…」(高校野球を取材するライター)
シーズンは残り2か月余り。ファームで快投を続け、1軍の舞台で活躍できるか。人気は抜群だけに、中日ファンは根尾がマウンド上で躍動する姿を心待ちにしている。
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デイリー新潮編集部
