国際機関の「幹部候補」育成へ、省庁・企業・大学などの若手に「行き来」しながら経験積ませる専門枠検討
政府・自民党は、官民の優秀な人材を国際機関の幹部候補として育成する「グローバル・キャリアトラック(仮称)」制度を創設する方向で検討に入った。
より多くの幹部ポストの獲得を目指し、多国間協力や国際協調の場で主体的役割を発揮していく狙いがある。
党経済安全保障推進本部(本部長・大野敬太郎衆院議員)は6月に高市首相に提出した提言で、「日本人の活躍は日本の地位向上や発信力の強化につながる」として公務員制度を抜本的に改革し、国際機関の幹部を目指せるキャリアパスを導入するよう求めた。民間人材の発掘の必要性も説いた。
政府は提言を踏まえ、各省庁や企業、大学などから若手を登用し、日本の政策を理解した上で国際的に活躍できる人材に育成する考えだ。具体的には、省庁と国際機関を行き来しながら経験を積んでもらう専門枠の導入を検討している。
外務省は1974年から若手人材2000人以上を国際機関に送り込んできたが、派遣期間は2年に限られていた。外務省幹部は「より長期的な視点で若い頃からキャリアアップを支援し、戦略的に育成する必要がある」と話している。
外務省によると、日本の国連通常予算と平和維持活動(PKO)予算の分担率は6・93%で、米国、中国に次ぐ3位となっている。一方、国連の統計では、2024年末時点の日本人職員数は先進7か国(G7)で最下位の1039人だった。米国(3468人)の3分の1にも及ばず、インド(1276人)や中国(1112人)よりも少ない。
