上海特産の南匯スイミツトウ、農村振興支える産業に

【新華社上海8月10日】中国上海市浦東新区では、特産の南匯スイミツトウ(水蜜桃)が7月下旬に収穫の最盛期を迎えた。同品種は「国家地理的表示(GI)証明商標」と「地理的表示保護製品」に認定されており、上海市の農村振興を支える特色産業の一つとなっている。浦東新区では2025年末時点で1340ヘクタールにわたって栽培され、年間生産量は約1万8千トン、生産額は4億元(1元=約23円)近くに上る。千戸余りの農家を支えている。
同区の大団鎮と新場鎮は南匯水蜜桃の主要産地で、栽培面積は区全体の7割近くを占める。大団鎮にある現代化選果センターでは、農家から集められたモモを一次選別した後、重量、糖度、外観などをスマート選果システムで検査し、品質に応じて等級別に振り分けている。

作業員によると、モモは傷つきやすく、以前は手作業による選果の際、少しの接触でも黒ずみや軟化が生じ、見た目に影響することがあった。現在はスマート選果ラインの導入により、果実を傷つけずに選果の精度と効率を高められるようになった。また、品質に応じた等級付けや分類販売によって、モモごとに適した価格で販売できるようになった。300グラム以上の大玉は、1個20〜30元で販売されることもあるという。
現在、南匯水蜜桃ブランド協同組合の加入事業者が出荷する商品には、指定の2次元コード付き農産物合格証が貼られている。消費者はコードを読み取ることで、生産者情報や検査記録、監督管理情報などを確認でき、生産から流通までの履歴を追跡できる仕組みが整えられている。

厳格な品質管理、効率的な低温物流、生鮮品向けの優先輸送体制を背景に、南匯水蜜桃は近年、シンガポールなど海外市場にも進出している。大団鎮では毎年夏に「品桃週(モモの品評・試食週間)」も開催されている。
上海桃詠桃業専業合作社の陶莉潔(とう・りけつ)氏は、今年から新南村の農園で観光客向けのモモ収穫体験を始め、親子連れに好評を得ていると説明した。同農園は周辺の新場古鎮、民宿、飲食店、グッズ販売店などと連携し、親子向け体験学習コースの開発を進めている。(記者/張夢潔)


