ヌリホールで行われた韓国の人気バンド「ブロッコリーノマジョ」のライブ=2026年6月、大阪市(大阪韓国文化院提供)

 Kポップに美術、衣食住…。大阪・東天満の大阪韓国文化院は、隣国の豊かなカルチャーを無料で体感できる穴場スポットだ。常設展示だけでなく、参加型のイベントも。韓流ファンはもちろん、関心のなかった人も気軽に楽しめる。(共同通信=奈良禄輔)

 1階の「ミリネギャラリー」には朝鮮時代の花鳥図や鵲虎(じゃっこ)図、トラをモチーフにした現代アートなどがずらりと並ぶ。8月8日までの企画展「民画、朝鮮のポップアート」だ。民画は朝鮮後期の人々の願いや暮らしを描いた韓国の伝統絵画で、現在も多くの作家が生まれている。

 大阪韓国文化院は韓国文化体育観光部の一機関。西日本を中心に文化普及活動を担っている。院長の金☆(草カンムリに恵の旧字体)穗(キム・ヘス)さん(44)は「韓国の音楽や映画が好きな日本の人は多いが、まだまだ知られていない側面をいろいろと味わってほしい」と話す。

 2階に上がると、衣食住をテーマにした体験コーナーが広がる。再現された宮廷の食事や伝統家屋の展示が充実しており、韓流時代劇の世界に迷い込んだような雰囲気。チマ・チョゴリといった「韓服」にバーチャルで着替えられる装置で写真撮影もできる。

 3階は、Kポップや映画などの最新コンテンツが楽しめるコーナー。4階は韓国で発刊された小説や漫画、日本語の韓国関連書籍など約5千冊をそろえた図書室で、会員登録すれば借りられる。細かくレベル分けされた韓国語教室「世宗(セジョン)学堂」(有料)もこの階だ。

 5階にはキッチンスタジオとダンス・テコンドースタジオなどがあり、随時ワークショップが行われている。180席ある7階の「ヌリホール」では伝統芸術の公演や映画の上映会、文学フェスタなどを開催。6月には韓国の人気バンド「ブロッコリーノマジョ」のライブで盛り上がった。

 日韓関係は時に政治問題などで悪化し、文化交流も影響を受ける。ただ金さんは「文化院では長年、人と人との絆を培ってきた。両国の雰囲気が良くない時でも、交流が続けられる基盤がある」と力強く語った。

 ◎韓国文化院 国際的な文化交流を通じて韓国の国家イメージを向上させるための機関として、1979年に世界で初めて東京に開設された。1999年には大阪に関西韓国文化弘報院がオープン。2006年に大阪韓国文化院と改称し、2024年に現在の場所に移転した。2026年6月時点で世界30カ国に35カ所あり、各地で文化普及のためのイベントなどを開催している。

企画展「民画、朝鮮のポップアート」=2026年6月、大阪市

大阪韓国文化院の金☆(草カンムリに恵の旧字体)穗院長=2026年6月、大阪市

大阪韓国文化院=大阪市

大阪市北区「大阪韓国文化院」、大阪天満宮駅