元ジャングルポケットの斉藤慎二被告(時事通信フォト)

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 2024年7月、共演した20代女性・Aさんに、停車中のロケバス車内で性的暴行を加えたとして、不同意性交等の罪に問われている元ジャングルポケットの斉藤慎二被告(43)。2026年3月13日に東京地裁で初公判が開かれてから公判は5回を数えたが、被告と被害者の主張は平行線のままだ。

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 斉藤被告は事件発覚後の2024年10月に書類送検されると、約20年続いたトリオを脱退。翌年3月には在宅起訴へ至った。初公判では「私の行為に同意してくれていると思っていた」と述べて無罪を主張。キスや口腔性交といった行為があったことそのものは両者ともに認めており、争点はその際の「同意の有無」が中心となっている。

食い違う証言

 斉藤被告は事件当日、複数のロケ地を移動する撮影の合間、車内で2人きりになったAさんにキスをしたり胸を触ったりし、撮影終了後には口腔性交に及んだとされる。

「Aさんはこれらの行為への同意を一貫して否定し、『身体が硬直してしまった』『(キス中)肩を強く押して抵抗した』などと法廷で証言しています。また、検察側は事件直後にAさんが母親に送ったLINEのやり取りなどを証拠として示しました。そこに並んでいたのは『ジャンポケ斉藤 めっちゃ気持ち悪いんだけど』『チューしようとしてきた』といったメッセージです。このときの体験から、Aさんは現在PTSDを患っているといいます」(大手紙社会部記者)

 対する斉藤被告は、公判で「同意があったと確信していた」と繰り返している。初対面だったAさんが自分の過去のネタまでよく知っており、車内で終始笑顔で褒めてくれたことから「好意を持ってくれていると思った」という。また、キスの後には「嬉しいです。幸せです。今日1日頑張れます」と声をかけられたとし、無理やりな行為ではなかったとの認識を示しているのだ。

 この食い違いを埋める客観証拠は、現状法廷では示されていない。斉藤被告は、車内のドライブレコーダーを解析すれば「無理やりではない」ことが証明されると信じていたが、映像も音声も残っていなかった、と主張した。この事実を知ったときの心境を、斉藤被告は「絶望しました」としている。

法廷で指摘された「反省のなさ」

 Aさんの代理人弁護士は、斉藤被告の事件後の振る舞いも議論の俎上に載せた。

「斉藤被告は現在、バームクーヘンの移動販売を行っています。そのSNSでの販売告知に対して、Aさん側から控えてほしいとの申し入れがあった。代理人は、Aさんがメディアで斉藤被告の姿を目にするたびに苦痛を感じていると指摘しましたが、斉藤被告はあくまで『芸能活動という活動はできていない』と答えるにとどまりました。

 代理人はさらに、斉藤被告の妻でタレントの瀬戸サオリさんが書類送検の報道当日にインスタグラムへ投稿した事件報道への反論が、今も削除されずに残っている点にも言及。Aさん側が嫌な思いをしていると伝えたにもかかわらず、斉藤被告は『(妻に)削除を求めたことはないです』と、削除させる意思を見せませんでした」(同前)

 その投稿は、今も残ったままだ。

沈黙する母親

 斉藤被告といえば、芸能界きっての「母親思い」として知られてきた。母を「ママ」と呼び、多いときには2日に1度は電話をかけていると語ったこともあるという。2022年にトーク番組『踊る!さんま御殿!!』で共演した際には、斉藤被告を育てた「教育法」や、母が絡んだ斉藤被告の失恋エピソードが語られている。

 地元で長らく教師を務め、明るい人柄で慕われてきたという母にとって、テレビで活躍する息子はまぎれもない誇りだったはずだ。斉藤被告自身も、事件が発覚するまでは出身地・八千代市のPR大使を務め、地元のイベントに登場しては会場を沸かせていたという。

 その母は、息子の裁判が続く今、何を思うのか。記者は6月、首都圏にある斉藤被告の実家を訪ねた。インターホン越しに取材の趣旨を伝えると、返ってきたのは短い拒絶の言葉だけだった。

 公判はすでに被告人質問を終え、審理は大詰めを迎えている。同意の有無をめぐって原告と被告の主張は交わることがなかったが、東京地裁はどのような判断を下すのか。今後、論告弁論が8月に行われ、結審する見通しだ。