アメリカ12州の水道施設がサイバー攻撃の標的に、イランによるインフラ攻撃の疑い

アメリカ各地で浄水場や下水処理施設などの水道インフラを狙ったサイバー攻撃が相次いで報告されています。少なくとも12州で侵入事案が確認されており、連邦捜査局(FBI)や国土安全保障省傘下のサイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁(CISA)などが調査を進めています。
At least 12 states face cyberattacks on their water systems, sources say - ABC News

US cyber defense agency warns hackers are increasingly targeting water systems | Reuters
https://www.reuters.com/world/us-cyber-defense-agency-warns-increased-hacker-targeting-water-utilities-2026-07-30/
複数の情報筋がABCニュースに語ったところによると、水道・下水処理施設を標的としたサイバー攻撃の可能性が、少なくとも12の州で報告されているとのこと。情報筋によると、イランがサイバー攻撃の最有力容疑者として挙がっており、パスワードの変更や警報システムの無効化によって水道施設の業務を麻痺させる可能性があるそうです。ただし、イランの関与は公式には確認されていません。
情報筋によると、記事作成時点では、水道供給や下水処理に広範囲にわたる支障は出ていないとのこと。

FBIは水道事業者に対し、可能な限りシステムをインターネットから切り離すことや、緊急時専用アカウントを用意すること、自動システムが侵害された場合に手動制御へ切り替えられるよう準備することを呼びかけています。影響を受けた州の1つであるミシガン州では、州警察が状況を監視し、連邦政府のパートナー機関と連携していると述べました。
また、ロイターが報じた内容によると、2026年7月26日および27日に実施された「連携型サイバー攻撃」により、ミネソタ州内の30以上の地域水道システムが標的にされたそうです。FBIのサイバーセキュリティ担当上級幹部であるシンシア・カイザー氏は、ロイターに対し「ミネソタ州のハッキング作戦は、4月の勧告でCISA・FBI・NSA、その他の連邦機関が指摘した産業用制御コンピュータであるプログラマブルロジックコントローラ(PLC)やその他の重要インフラ技術に対する、イラン関連の過去の標的化の継続である可能性が高い」と説明しました。
また、ミネソタ州が標的にされた攻撃では「水の運転を劣化させた」と報告されましたが、州および地方当局は「水の安全を脅かすものではない」としています。
アメリカ当局は今回の攻撃について、中東情勢の緊張とは別に、以前から続いている重要インフラへのサイバー攻撃の延長線上にあるとの見方も示しています。
イランのハッカーがアメリカの重要インフラを標的にしているとアメリカ当局が警告 - GIGAZINE
