U-21日本代表 アジア競技大会メンバー発表 大岩剛監督会見要旨
日本サッカー協会(JFA)は31日、東京都内で記者会見を行い、今年9〜10月の第20回アジア競技大会に出場するU-21日本代表メンバー23人を発表した。大岩剛監督、山本昌邦技術委員長が登壇し、質疑応答を行った。
山本技術委員長
「7月28日に熊本県を中心に大地震が発生した。犠牲になられた方々に心からお悔やみ申し上げます。ご遺族の皆さま、被災した方々に心からお見舞い申し上げます。まだまだ予断を許さない状況だが、1日も早く復旧が進み、皆様が安全な生活を取り戻せることを祈っている。日本サッカー協会も熊本の宇城にJFAアカデミーを構えている。地震発生直後から速やかに選手、スタッフ、関係者の安全を確認できたのでご報告させていただく。アジア大会のメンバー発表ということでアジア大会は非常に厳しい大会だと思っている。ここまで日本代表チームに関してはずっとU-21で臨んできた。U-23とオーバーエイジも加えた参加が認められている。五輪予選に向けて成長のステップの一つとしてこれまでも長きにわたって通過点として強化をしてきた。その中でしっかりとした成果、選手としての成長を確保しながら五輪の出場を続けてきた。今回もアジア大会、ホストということでしっかりと国民の皆さんに存在感、サッカーの成長を皆さんにお届けできればと思っている。本当に盛り上がる大会だと思う。しっかりと日本の力になれるようやっていきたい」
大岩監督
「まずは熊本で起きた地震で大変な被害に遭った方々に、自分が被害に接したわけではないが、映像を見て非常に心を痛めている。1日でも早い復興を心から願っている。アジア競技大会のメンバー発表だが、先週の日本サッカー協会の理事会で来年3月から森保監督から引き継いで、SAMURAI BLUEの監督に就任することが決まった。これは大変名誉なことであって、大変重責であると認識している。私自身、我々のスタッフと共にこの重責をしっかりと認識した上で全力で挑んでいく所存。まずはそのことを皆さんに伝えたい。今回のアジア競技大会と11月の活動はもう決定している。その2つの活動に全力で、この年代の選手をしっかりと成長させる意識を持って、今まで通りチームを前進させていきたいと思っている。今日の会見で色々とご質問はあると思うが、アジア競技大会を含め、若い選手たちの成長に向かう姿についてご質問をいただければ」
―(大岩監督に)2028年のU-23アジア杯が日本で開催されることが発表され、今回のアジア大会も日本開催となる。ホームアドバンテージを活用できる大会になるが、どのように戦いたいか。また日本代表の監督就任が決まり、より大きくなる重圧をどう消化しながらやっていきたいか。
大岩監督「今回のアジア競技大会も日本で開催されること、(ロス五輪)最終予選にあたるアジア杯も日本で開催されることになり、皆さんの期待も今まで以上のものになると感じている。厳しいプレッシャーと皆さんの視線が我々選手たちも今後、SAMURAI BLUEに入っていく選手たちがそれすらも成長の糧にできるような成績を絶対に収めたいし、選手の成長が第一なので、ぜひ強いチームを作りながらそれぞれの大会で力を発揮したいし、そういう準備をしたい」
―(大岩監督に)前回大会もアジア大会を経験しているが、五輪に向かうにあたってこの大会の位置付けは。選手たちをどう鍛えていくか。海外組が多く入っているが、招集の意図は。
大岩監督「前回の中国大会では、今回のアジア競技大会と違い、招集制限があり、前回は大学生を中心にメンバーを組まざるを得ない状況でチームを作った。それが決してネガティブなことではなく、そこからステップアップしていった選手もいるし、悔しい思いもしながら選手個人個人の成長に非常に充実した大会になった。今回は海外組を何人か呼べる、IW(国際Aマッチウィーク)が重なるので、その辺の制限も使いながら招集できる選手たちで地元でぜひとも優勝するということを目標に定めて戦っていきたい。比較的メンバーを見ていただいてわかるように、今年1月のアジア杯でチャンピオンになった選手たちも数多く呼べる状況にあるので、(相手の)年齢が上だろうと、オーバーエイジがいようと、その中で我々がしっかり前進していく戦いをしたい」
―(山本技術委員長に)今回はIWが重なったことで呼べる選手も多かったが、パリ五輪ではなかなか選手の招集ができなかった。その反省をどう総括して、どうU23アジア杯や今回に繋げているのか。
山本技術委員長「パリ五輪では結果的に日本に勝利したスペインが頂点に立ったということで本当にわずかな差だったように思う。その中で選手が全て招集できないのがこの五輪世代。スペインであれば法律で選手を五輪に招集できるというものがある。IWとは関係なく、五輪に選手を出さないといけないという法律を作っている。我々も必要な選手が呼べるように努力をして、ヨーロッパオフィスを構えて、日常からクラブとコミュニケーションを取っている。その中でスタッフは最大限の努力をしていると思う。一方でIWのルールでやらないといけないこともある。今回はJリーグにシーズン移行をしていただいたり、ポジティブな動きもある。今回はIWもかなり重なっているのでギリギリのところで大岩監督が全体のバランスを見て整えてくださった。(はみ出している期間に呼べない選手もいる?)そこは調整しているところ。ギリギリの調整。ヨーロッパにいる選手たちも試合がある。そこをどう整えるか。Jクラブの皆さんにはシーズンの初めから、この冬からどういう形で選手を出していただけるかをずっと調整していた。ギリギリのところでこれだけの人数は協力お願いするということで長年積み上がっている。Jの選手については問題ないと考えている。Jクラブ、Jリーグの協力は最大限いただいているので、今回はホストということでとにかく勝ってくださいとおっしゃっていただいている。我々の国のリーグではない、海外にいる選手の招集はまさしく私の仕事だと思っている」
―(大岩監督に)これまでにU23アジア杯を制した経験をこのアジア大会にどのように活せるか。
大岩監督「私自身は経験しているが、選手は毎回変わっている。前回のアジア競技大会では準優勝で、決勝で韓国に敗れている。悔しさも我々の力になると思う。当然、アジアで勝った、チャンピオンになった自信もそうだが、私自身は毎回新しいチームで目の前の大会にいかに入り、一つ一つ戦いながらチームを一つにしていくかにフォーカスしている。自信と悔しさを力に変えていきたい。今回のアジア競技大会だけでいえば」
―(大岩監督に)過去の経験を森保一監督にどうシェアしていくか。
大岩監督「それだけについてシェアすることはないと思う。普段も選手だったり、ゲームの振り返りであったり、いろんなことでコミュニケーションを取っている。その中でこの時はこうしたほうが有効だったとか、我々はこうした経験があるという共有もできると思うが、何をしたから優勝できたという共有は僕自身はないのかなと感じている。ただ何か求められれば普段もしっかりとコミュニケーションを取っているし、逆に僕が求める時もたくさんの情報を提供してくれる。そういう部分ではいろんなものが共有できれば両チームとももっともっといい成績、いいグループになれるのかなと思っている」
―(大岩監督に)これまでも五輪世代の選手たちにA代表を目指すようにと言っていたが、宮本恒靖会長も大岩監督の就任によって若い選手がよりスムーズに適応できると話していた。どんなことを望み、どんなアプローチをしたいか。
大岩監督「それはパリ五輪世代の発足当初からずっと言い続けているので、ロス五輪世代発足当初からずっと言い続けている。それを改めて選手に示すことはしない。これが我々のフィロソフィーであり、ゲームモデルであり、成長に向けてのロードマップ。目的があって、それを常に超えていくというところの提示は毎回毎回同じようにしていく。今回のアジア競技大会でもメンバーに対しては、今回は初めて来る選手はいないので、それをもう一度再認識してもらう、再確認してもらう。我々のチームのモラルであったり、いろんなものがステップアップ、レベルアップできるようなグループにしたい。それがおそらく全員に高い意識があればあるほど今回のアジア競技大会で優勝に近づくと思う。今回は準備期間がない。なので第1戦目からフルアクセル、フルスロットルで行かないといけないことも選手たちに伝えながら一つ一つ勝っていくことに力を注ぎたい」
―(大岩監督に)グループリーグで対戦するタイ、キルギス、香港の印象は。またアジア大会はJOCの派遣になるためサッカーがハンドリングするものとは違い、環境の違いがあると思うが、どのあたりを重要視して準備していくか。
大岩監督「3か国の分析はすでに始まっている。タイはレベルが高い国であるのはわかっているでしょうし、キルギスはここ最近、非常に力をつけてきている。指導者のレベルも非常に上がっている。我々のチームに対して学びに来てくれたりという国でもある。今後、強い国になっていくんじゃないかと警戒心を強めている。香港は前回大会で対戦したが、オーバーエイジに帰化選手がいる国。特徴のある選手たちがいると認識しているので、各国に特徴があるのでしっかり分析した上で第1戦から自分たちが準備しなければ侮れない相手であると思っている。もう一つは名古屋で開催される大会なので残暑のなかで戦うことになるので、コンディション的には注意深くやる必要がある。日本にいる選手たちは当然、暑熱順化はできていると思うが、海外から来る選手たちは途中からの合流にならざるを得ない可能性がある。これはあくまでも可能性だが、その場合は準備がない中で試合に入っていくので、その中で注意深く準備をしたい」
―(大岩監督に)この年代の選手を育てるということもあるが、これからのA代表を担う若手選手が一発勝負に臨むという点でそこにかける期待は。
大岩監督「若い選手と言ってもJリーグで経験があったり、海外でプレーしていたり、1月にサウジアラビアであったU23アジア杯だったり、そういう経験を積んでいる選手たち。特にそこへのアプローチはない。我々がどういう入り方をして、我々の目線がどこなのか、上を見るだけじゃなく足元を見ないと足元をすくわれるということを認識するところまで準備をしてゲームに臨みたい」
―(大岩監督に)大学生が3人選ばれているが、彼らへの期待、求めるところは。
大岩監督「大学生の選手たちは大学生だが、もうJリーグに練習参加したり、内定している選手たちなので、何度も言うが目線が高い状態で来てもらいたい。大学生だからエクスキューズがあるとか、我々のチームではそういうことはない。目線を上げた上でチームとしてやるべきこと、タスクを認識させたい。その上で思い切ってピッチの中でプレーさせたいと考えている」
―(大岩監督に)W杯では今回呼んでいるような選手も活躍していた。今回の選手たちにもっとこうしようということは考えたか。
大岩監督「これはあくまでも個人的な意見。当然日本を出れば各国々に五輪世代の選手たちがA代表で活躍している。それは個人戦術、個人能力も含めてそういうものがしっかりと備わっていることが前提で、あくまでもそれが揃っているのが前提。その中でチームとして各国がやっていることに対して、(彼らは)グループに入り込んでいる。それはチーム戦術なのか、グループ戦術なのかはわからないが、そういう中で頭が整理されている。攻守において相手との戦い方をしっかり認識している。W杯という雰囲気の中でそれをしっかり発揮しているというところで、まだまだ日本でプレーしている選手たちは足りないところでもある。それが外に出ていくのが正解なのか、日本でもJリーグがあって、そこでしっかりとレギュラーとして出続けて触れていることが成長につながるのか、正解なのかはわからないが、僕自身もそうだけど選手たちもそういうところに触れて、我々も世界で戦うことを目標にして今回のアジア競技大会でも足元をすくわれないような戦いをして、自分たちが成長できる大会にしたいと思っている」
―(大岩監督に)兼任が決まって4年後にもつながる大会になると思うが、今までの大会との心境の違いは。重責を引き受けた言葉を。
大岩監督「重責を引き受けたところだけで言えば非常に私の中でも熟考したことでもある。ただあくまでもこれは来年から。まずは今年の2回の活動に対してしっかりと責任を持たなければならない気持ちのほうが今は強くある。ここから山本ダイレクターに(選手招集のタイミングについて)アジア競技大会に向けて交渉に入ってもらうが、全員が早い段階で揃うことができるかも含め、このグループをグッと一つにしたい気持ちが今は一番強い」
―(大岩監督に)3月からA代表を率いるということで森保監督のどういうところを継承し、大岩監督のどのような部分を出したいか。森保監督からはどのような言葉をかけられたか。
大岩監督「アジア競技大会の質問をしていただきたい。コミュニケーションは常に取っている。今後も一緒にいるわけなので、今までもそうだし、今後もやっていければと思っている。私自身はアジア競技大会に向けてスタッフと仕事をしている。自分たちも足元を見て、目の前の大会にフォーカスしてやっていきたい」
―(大岩監督に)パリ五輪で非常に悔しい経験をし、日本がW杯でも悔しい思いをしたが、世界で勝ち切る、世界で結果を出すために必要なことをどう考えているか。
大岩監督「一つじゃないと思う。選手たちは全力でやっていると思うし、いろんなものがある中で最後に勝ち切れないという結果である。いろんな積み上げが今までにあって、そういう中で選手が成長する、指導者が成長する。周りで支えていただいた人たちといかに一回り、二回りでも大きなチームにしていけるか。全てのところが必要。我々現場の人間は一つ一つの試合に勝つかを、一つの大会の中でいろんなシチュエーションがある中で、悔しさも含めてやり続けていかないといけない。それが経験値ということなのか私自身は分からないが、私自身がパリ五輪で得た経験を活かす、この繰り返しでしかない。前回のアジア競技大会でも非常に悔しい思いをしているので、今回は是非とも地元で日本で優勝したい。その一心でしかない。その次のアジア杯なのか、ロサンゼルス五輪なのかは分からないが、繰り返しでしか、歴史を作っていくことでしかない。その一つに今回のアジア大会をしたい」
―(大岩監督に)2023年のアジア競技大会で韓国はU-24だったが、日本は年下で逆転負けをした。今年1月のU23アジア杯は年下で勝った。同じく年下で臨む今回はどう捉えているか。
大岩監督「前回大会の悔しさで言えば、韓国は当時イ・ガンインがいたり、海外組がいた。2歳、3歳差はこの年代ではものすごい差。ただ我々はこの間の韓国遠征で韓国と対戦した。そこに韓国はアジア競技大会を目指すメンバーで対戦した。結果は敗れた。ただ我々が敗れたことは本当に悔しくて、向こうはアジア杯の悔しさを全力でぶつけてきたと思う。でも我々も勝ちに等しい90分間だった。攻守において自分たちが、我々がチームで行なっているポジションのタスク、ピッチのどこでサッカーをやるかというのを選手が表現できれば、イ・ガンインだろうが、個が強い韓国だろうが絶対に勝てると準備している。チーム力を充実させて大会に臨みたい。前回大会の悔しさを晴らしたい」
―(大岩監督に)アジア競技大会のメンバーは1月のU23アジア杯メンバーと半分以上同じだが、あの大会で優勝した経験をどう引き継ぎたいか。またプラスアルファしたい部分は。
大岩監督「優勝経験は選手にとっても非常に自信になる大会だったと思う。ただそれをこの大会に活かすという言い方は変だが、それが優ってしまうと足元をすくわれる。目指すべきところを明確にして一つ一つ勝っていくこと。我々がピッチの中で何をするかを選手の中で明確にしながら何をどうやっていくのかを選手に認識させた上で躍動させたい」
―(大岩監督に)同世代の野々村芳和チェアマンと名波浩コーチが日本サッカーの中心を担っているが、大岩監督が五輪監督、A代表の監督を担う中でこの3人が日本サッカーを引っ張っていくと感じた。2人とやり取りした部分は。
大岩監督「コミュニケーションは取っている。普段も同世代で小さい頃から知っている間柄なので、プライベートでも会うし、コミュニケーションを取れている。それぞれがそれぞれの立ち位置でいろんな考え方があり、そういうものを共有し、それぞれの立場がより良いものになっていく関係性で今現在もあるので、今後もつなげていきたい」
―(大岩監督に)優勝を目指すアジア大会でチームとしてどのような戦いを見せたいか。どういう個の成長をさせたいか。
大岩監督「個の成長という言葉をいろんなところで聞く。私はこの会見でも個の成長という言い方はしていないが、グループの中でチームがいろんな場面で、ピッチの中でサッカーをするのであれば、攻守においてそれぞれの考えが一致していなければいろんなことができない。場所の認識、スペースの認識、ボールの認識、相手の認識。それを揃えるのがまずは私の仕事。それで対戦相手に対して攻守にできたことが成長につながる。それが個の成長になっていけばより良いチームに成長していける。でもそれ(個の成長)が目的じゃない。この大会では結果的に個が成長したよねと持っていきたい。レベルの高い選手の招集ができているので、その選手たちがピッチの中で明確に自分の役割が何なのか、自分がここで得点を奪うためには、ボールを奪うためには、ゴールを守るためにはというところがしっかり明確になっていれば結果的に個の成長につながっているのが理想。そういう順序でチームを前進させていきたいと思っている」
山本技術委員長「質問が出なかったので補足だが、アジア大会は本当に難しい大会。なぜならばサポートスタッフのIDの数が五輪と全く同じ状況。W杯は申請すればサポートスタッフを充実させられるが、総合大会ということで他の競技とのバランスの中で限られたIDでスタッフも成長しないといけない。一人何役もやってもらわないといけない。大岩監督も2回目で、スタッフも成長してもらうという点で、U-23最終予選が日本で開催できるが、そこではサポート体制が作れる。アジア大会や五輪は厳しいサポート体制でやらないといけない。選手だけでなく、スタッフも成長の場で、このタイミングで最後の準備になる。それくらい難しい場だということを発信していただければ」
山本技術委員長
「7月28日に熊本県を中心に大地震が発生した。犠牲になられた方々に心からお悔やみ申し上げます。ご遺族の皆さま、被災した方々に心からお見舞い申し上げます。まだまだ予断を許さない状況だが、1日も早く復旧が進み、皆様が安全な生活を取り戻せることを祈っている。日本サッカー協会も熊本の宇城にJFAアカデミーを構えている。地震発生直後から速やかに選手、スタッフ、関係者の安全を確認できたのでご報告させていただく。アジア大会のメンバー発表ということでアジア大会は非常に厳しい大会だと思っている。ここまで日本代表チームに関してはずっとU-21で臨んできた。U-23とオーバーエイジも加えた参加が認められている。五輪予選に向けて成長のステップの一つとしてこれまでも長きにわたって通過点として強化をしてきた。その中でしっかりとした成果、選手としての成長を確保しながら五輪の出場を続けてきた。今回もアジア大会、ホストということでしっかりと国民の皆さんに存在感、サッカーの成長を皆さんにお届けできればと思っている。本当に盛り上がる大会だと思う。しっかりと日本の力になれるようやっていきたい」
「まずは熊本で起きた地震で大変な被害に遭った方々に、自分が被害に接したわけではないが、映像を見て非常に心を痛めている。1日でも早い復興を心から願っている。アジア競技大会のメンバー発表だが、先週の日本サッカー協会の理事会で来年3月から森保監督から引き継いで、SAMURAI BLUEの監督に就任することが決まった。これは大変名誉なことであって、大変重責であると認識している。私自身、我々のスタッフと共にこの重責をしっかりと認識した上で全力で挑んでいく所存。まずはそのことを皆さんに伝えたい。今回のアジア競技大会と11月の活動はもう決定している。その2つの活動に全力で、この年代の選手をしっかりと成長させる意識を持って、今まで通りチームを前進させていきたいと思っている。今日の会見で色々とご質問はあると思うが、アジア競技大会を含め、若い選手たちの成長に向かう姿についてご質問をいただければ」
―(大岩監督に)2028年のU-23アジア杯が日本で開催されることが発表され、今回のアジア大会も日本開催となる。ホームアドバンテージを活用できる大会になるが、どのように戦いたいか。また日本代表の監督就任が決まり、より大きくなる重圧をどう消化しながらやっていきたいか。
大岩監督「今回のアジア競技大会も日本で開催されること、(ロス五輪)最終予選にあたるアジア杯も日本で開催されることになり、皆さんの期待も今まで以上のものになると感じている。厳しいプレッシャーと皆さんの視線が我々選手たちも今後、SAMURAI BLUEに入っていく選手たちがそれすらも成長の糧にできるような成績を絶対に収めたいし、選手の成長が第一なので、ぜひ強いチームを作りながらそれぞれの大会で力を発揮したいし、そういう準備をしたい」
―(大岩監督に)前回大会もアジア大会を経験しているが、五輪に向かうにあたってこの大会の位置付けは。選手たちをどう鍛えていくか。海外組が多く入っているが、招集の意図は。
大岩監督「前回の中国大会では、今回のアジア競技大会と違い、招集制限があり、前回は大学生を中心にメンバーを組まざるを得ない状況でチームを作った。それが決してネガティブなことではなく、そこからステップアップしていった選手もいるし、悔しい思いもしながら選手個人個人の成長に非常に充実した大会になった。今回は海外組を何人か呼べる、IW(国際Aマッチウィーク)が重なるので、その辺の制限も使いながら招集できる選手たちで地元でぜひとも優勝するということを目標に定めて戦っていきたい。比較的メンバーを見ていただいてわかるように、今年1月のアジア杯でチャンピオンになった選手たちも数多く呼べる状況にあるので、(相手の)年齢が上だろうと、オーバーエイジがいようと、その中で我々がしっかり前進していく戦いをしたい」
―(山本技術委員長に)今回はIWが重なったことで呼べる選手も多かったが、パリ五輪ではなかなか選手の招集ができなかった。その反省をどう総括して、どうU23アジア杯や今回に繋げているのか。
山本技術委員長「パリ五輪では結果的に日本に勝利したスペインが頂点に立ったということで本当にわずかな差だったように思う。その中で選手が全て招集できないのがこの五輪世代。スペインであれば法律で選手を五輪に招集できるというものがある。IWとは関係なく、五輪に選手を出さないといけないという法律を作っている。我々も必要な選手が呼べるように努力をして、ヨーロッパオフィスを構えて、日常からクラブとコミュニケーションを取っている。その中でスタッフは最大限の努力をしていると思う。一方でIWのルールでやらないといけないこともある。今回はJリーグにシーズン移行をしていただいたり、ポジティブな動きもある。今回はIWもかなり重なっているのでギリギリのところで大岩監督が全体のバランスを見て整えてくださった。(はみ出している期間に呼べない選手もいる?)そこは調整しているところ。ギリギリの調整。ヨーロッパにいる選手たちも試合がある。そこをどう整えるか。Jクラブの皆さんにはシーズンの初めから、この冬からどういう形で選手を出していただけるかをずっと調整していた。ギリギリのところでこれだけの人数は協力お願いするということで長年積み上がっている。Jの選手については問題ないと考えている。Jクラブ、Jリーグの協力は最大限いただいているので、今回はホストということでとにかく勝ってくださいとおっしゃっていただいている。我々の国のリーグではない、海外にいる選手の招集はまさしく私の仕事だと思っている」
―(大岩監督に)これまでにU23アジア杯を制した経験をこのアジア大会にどのように活せるか。
大岩監督「私自身は経験しているが、選手は毎回変わっている。前回のアジア競技大会では準優勝で、決勝で韓国に敗れている。悔しさも我々の力になると思う。当然、アジアで勝った、チャンピオンになった自信もそうだが、私自身は毎回新しいチームで目の前の大会にいかに入り、一つ一つ戦いながらチームを一つにしていくかにフォーカスしている。自信と悔しさを力に変えていきたい。今回のアジア競技大会だけでいえば」
―(大岩監督に)過去の経験を森保一監督にどうシェアしていくか。
大岩監督「それだけについてシェアすることはないと思う。普段も選手だったり、ゲームの振り返りであったり、いろんなことでコミュニケーションを取っている。その中でこの時はこうしたほうが有効だったとか、我々はこうした経験があるという共有もできると思うが、何をしたから優勝できたという共有は僕自身はないのかなと感じている。ただ何か求められれば普段もしっかりとコミュニケーションを取っているし、逆に僕が求める時もたくさんの情報を提供してくれる。そういう部分ではいろんなものが共有できれば両チームとももっともっといい成績、いいグループになれるのかなと思っている」
―(大岩監督に)これまでも五輪世代の選手たちにA代表を目指すようにと言っていたが、宮本恒靖会長も大岩監督の就任によって若い選手がよりスムーズに適応できると話していた。どんなことを望み、どんなアプローチをしたいか。
大岩監督「それはパリ五輪世代の発足当初からずっと言い続けているので、ロス五輪世代発足当初からずっと言い続けている。それを改めて選手に示すことはしない。これが我々のフィロソフィーであり、ゲームモデルであり、成長に向けてのロードマップ。目的があって、それを常に超えていくというところの提示は毎回毎回同じようにしていく。今回のアジア競技大会でもメンバーに対しては、今回は初めて来る選手はいないので、それをもう一度再認識してもらう、再確認してもらう。我々のチームのモラルであったり、いろんなものがステップアップ、レベルアップできるようなグループにしたい。それがおそらく全員に高い意識があればあるほど今回のアジア競技大会で優勝に近づくと思う。今回は準備期間がない。なので第1戦目からフルアクセル、フルスロットルで行かないといけないことも選手たちに伝えながら一つ一つ勝っていくことに力を注ぎたい」
―(大岩監督に)グループリーグで対戦するタイ、キルギス、香港の印象は。またアジア大会はJOCの派遣になるためサッカーがハンドリングするものとは違い、環境の違いがあると思うが、どのあたりを重要視して準備していくか。
大岩監督「3か国の分析はすでに始まっている。タイはレベルが高い国であるのはわかっているでしょうし、キルギスはここ最近、非常に力をつけてきている。指導者のレベルも非常に上がっている。我々のチームに対して学びに来てくれたりという国でもある。今後、強い国になっていくんじゃないかと警戒心を強めている。香港は前回大会で対戦したが、オーバーエイジに帰化選手がいる国。特徴のある選手たちがいると認識しているので、各国に特徴があるのでしっかり分析した上で第1戦から自分たちが準備しなければ侮れない相手であると思っている。もう一つは名古屋で開催される大会なので残暑のなかで戦うことになるので、コンディション的には注意深くやる必要がある。日本にいる選手たちは当然、暑熱順化はできていると思うが、海外から来る選手たちは途中からの合流にならざるを得ない可能性がある。これはあくまでも可能性だが、その場合は準備がない中で試合に入っていくので、その中で注意深く準備をしたい」
―(大岩監督に)この年代の選手を育てるということもあるが、これからのA代表を担う若手選手が一発勝負に臨むという点でそこにかける期待は。
大岩監督「若い選手と言ってもJリーグで経験があったり、海外でプレーしていたり、1月にサウジアラビアであったU23アジア杯だったり、そういう経験を積んでいる選手たち。特にそこへのアプローチはない。我々がどういう入り方をして、我々の目線がどこなのか、上を見るだけじゃなく足元を見ないと足元をすくわれるということを認識するところまで準備をしてゲームに臨みたい」
―(大岩監督に)大学生が3人選ばれているが、彼らへの期待、求めるところは。
大岩監督「大学生の選手たちは大学生だが、もうJリーグに練習参加したり、内定している選手たちなので、何度も言うが目線が高い状態で来てもらいたい。大学生だからエクスキューズがあるとか、我々のチームではそういうことはない。目線を上げた上でチームとしてやるべきこと、タスクを認識させたい。その上で思い切ってピッチの中でプレーさせたいと考えている」
―(大岩監督に)W杯では今回呼んでいるような選手も活躍していた。今回の選手たちにもっとこうしようということは考えたか。
大岩監督「これはあくまでも個人的な意見。当然日本を出れば各国々に五輪世代の選手たちがA代表で活躍している。それは個人戦術、個人能力も含めてそういうものがしっかりと備わっていることが前提で、あくまでもそれが揃っているのが前提。その中でチームとして各国がやっていることに対して、(彼らは)グループに入り込んでいる。それはチーム戦術なのか、グループ戦術なのかはわからないが、そういう中で頭が整理されている。攻守において相手との戦い方をしっかり認識している。W杯という雰囲気の中でそれをしっかり発揮しているというところで、まだまだ日本でプレーしている選手たちは足りないところでもある。それが外に出ていくのが正解なのか、日本でもJリーグがあって、そこでしっかりとレギュラーとして出続けて触れていることが成長につながるのか、正解なのかはわからないが、僕自身もそうだけど選手たちもそういうところに触れて、我々も世界で戦うことを目標にして今回のアジア競技大会でも足元をすくわれないような戦いをして、自分たちが成長できる大会にしたいと思っている」
―(大岩監督に)兼任が決まって4年後にもつながる大会になると思うが、今までの大会との心境の違いは。重責を引き受けた言葉を。
大岩監督「重責を引き受けたところだけで言えば非常に私の中でも熟考したことでもある。ただあくまでもこれは来年から。まずは今年の2回の活動に対してしっかりと責任を持たなければならない気持ちのほうが今は強くある。ここから山本ダイレクターに(選手招集のタイミングについて)アジア競技大会に向けて交渉に入ってもらうが、全員が早い段階で揃うことができるかも含め、このグループをグッと一つにしたい気持ちが今は一番強い」
―(大岩監督に)3月からA代表を率いるということで森保監督のどういうところを継承し、大岩監督のどのような部分を出したいか。森保監督からはどのような言葉をかけられたか。
大岩監督「アジア競技大会の質問をしていただきたい。コミュニケーションは常に取っている。今後も一緒にいるわけなので、今までもそうだし、今後もやっていければと思っている。私自身はアジア競技大会に向けてスタッフと仕事をしている。自分たちも足元を見て、目の前の大会にフォーカスしてやっていきたい」
―(大岩監督に)パリ五輪で非常に悔しい経験をし、日本がW杯でも悔しい思いをしたが、世界で勝ち切る、世界で結果を出すために必要なことをどう考えているか。
大岩監督「一つじゃないと思う。選手たちは全力でやっていると思うし、いろんなものがある中で最後に勝ち切れないという結果である。いろんな積み上げが今までにあって、そういう中で選手が成長する、指導者が成長する。周りで支えていただいた人たちといかに一回り、二回りでも大きなチームにしていけるか。全てのところが必要。我々現場の人間は一つ一つの試合に勝つかを、一つの大会の中でいろんなシチュエーションがある中で、悔しさも含めてやり続けていかないといけない。それが経験値ということなのか私自身は分からないが、私自身がパリ五輪で得た経験を活かす、この繰り返しでしかない。前回のアジア競技大会でも非常に悔しい思いをしているので、今回は是非とも地元で日本で優勝したい。その一心でしかない。その次のアジア杯なのか、ロサンゼルス五輪なのかは分からないが、繰り返しでしか、歴史を作っていくことでしかない。その一つに今回のアジア大会をしたい」
―(大岩監督に)2023年のアジア競技大会で韓国はU-24だったが、日本は年下で逆転負けをした。今年1月のU23アジア杯は年下で勝った。同じく年下で臨む今回はどう捉えているか。
大岩監督「前回大会の悔しさで言えば、韓国は当時イ・ガンインがいたり、海外組がいた。2歳、3歳差はこの年代ではものすごい差。ただ我々はこの間の韓国遠征で韓国と対戦した。そこに韓国はアジア競技大会を目指すメンバーで対戦した。結果は敗れた。ただ我々が敗れたことは本当に悔しくて、向こうはアジア杯の悔しさを全力でぶつけてきたと思う。でも我々も勝ちに等しい90分間だった。攻守において自分たちが、我々がチームで行なっているポジションのタスク、ピッチのどこでサッカーをやるかというのを選手が表現できれば、イ・ガンインだろうが、個が強い韓国だろうが絶対に勝てると準備している。チーム力を充実させて大会に臨みたい。前回大会の悔しさを晴らしたい」
―(大岩監督に)アジア競技大会のメンバーは1月のU23アジア杯メンバーと半分以上同じだが、あの大会で優勝した経験をどう引き継ぎたいか。またプラスアルファしたい部分は。
大岩監督「優勝経験は選手にとっても非常に自信になる大会だったと思う。ただそれをこの大会に活かすという言い方は変だが、それが優ってしまうと足元をすくわれる。目指すべきところを明確にして一つ一つ勝っていくこと。我々がピッチの中で何をするかを選手の中で明確にしながら何をどうやっていくのかを選手に認識させた上で躍動させたい」
―(大岩監督に)同世代の野々村芳和チェアマンと名波浩コーチが日本サッカーの中心を担っているが、大岩監督が五輪監督、A代表の監督を担う中でこの3人が日本サッカーを引っ張っていくと感じた。2人とやり取りした部分は。
大岩監督「コミュニケーションは取っている。普段も同世代で小さい頃から知っている間柄なので、プライベートでも会うし、コミュニケーションを取れている。それぞれがそれぞれの立ち位置でいろんな考え方があり、そういうものを共有し、それぞれの立場がより良いものになっていく関係性で今現在もあるので、今後もつなげていきたい」
―(大岩監督に)優勝を目指すアジア大会でチームとしてどのような戦いを見せたいか。どういう個の成長をさせたいか。
大岩監督「個の成長という言葉をいろんなところで聞く。私はこの会見でも個の成長という言い方はしていないが、グループの中でチームがいろんな場面で、ピッチの中でサッカーをするのであれば、攻守においてそれぞれの考えが一致していなければいろんなことができない。場所の認識、スペースの認識、ボールの認識、相手の認識。それを揃えるのがまずは私の仕事。それで対戦相手に対して攻守にできたことが成長につながる。それが個の成長になっていけばより良いチームに成長していける。でもそれ(個の成長)が目的じゃない。この大会では結果的に個が成長したよねと持っていきたい。レベルの高い選手の招集ができているので、その選手たちがピッチの中で明確に自分の役割が何なのか、自分がここで得点を奪うためには、ボールを奪うためには、ゴールを守るためにはというところがしっかり明確になっていれば結果的に個の成長につながっているのが理想。そういう順序でチームを前進させていきたいと思っている」
山本技術委員長「質問が出なかったので補足だが、アジア大会は本当に難しい大会。なぜならばサポートスタッフのIDの数が五輪と全く同じ状況。W杯は申請すればサポートスタッフを充実させられるが、総合大会ということで他の競技とのバランスの中で限られたIDでスタッフも成長しないといけない。一人何役もやってもらわないといけない。大岩監督も2回目で、スタッフも成長してもらうという点で、U-23最終予選が日本で開催できるが、そこではサポート体制が作れる。アジア大会や五輪は厳しいサポート体制でやらないといけない。選手だけでなく、スタッフも成長の場で、このタイミングで最後の準備になる。それくらい難しい場だということを発信していただければ」

