AIスタートアップのThinking Machines Labが、2週間前にリリースしたばかりの9750億パラメータのAIモデル「Inkling」と同等の性能をおよそ3分の1から4分の1のサイズで実現するオープンウェイトモデル「Inkling-Small」をリリースしました。

Introducing Inkling-Small - Thinking Machines Lab

https://thinkingmachines.ai/news/inkling-small/



thinkingmachines/Inkling-Small · Hugging Face

https://huggingface.co/thinkingmachines/Inkling-Small

Thinking Machines debuts Inkling Small open source AI model nearing performance of predecessor at about 1/4 size | VentureBeat

https://venturebeat.com/technology/thinking-machines-debuts-inkling-small-open-source-ai-model-nearing-performance-of-predecessor-at-about-1-4-size

Inkling-Smallは総パラメータ数が2760億、アクティブパラメータ数が120億のMixture-of-Experts(MoE)方式のTransformerモデルで、NVIDIA GB300 NVL72でトレーニングが行われています。

Inklingと同じように音声や画像に対するネイティブな推論機能、可変的思考負荷、最大100万トークンのコンテキストウィンドウを備えており、幅広いベンチマークでバランスの取れた性能を発揮するとのこと。

前モデルにあたるInklingと比較したとき、Inklink-Smallははるかに少ない計算リソースで同等の性能を発揮します。

以下のグラフはInkling-SmallとInkling、DeepSeek V4 Flash、Gemini 3.5 Flash-Lite、GPT 5.6 Lunaの5つのモデルで、10種類のベンチマークを行った際のスコアを重ねたグラフ。Inkling-SmallとInklingの2つは、事実性を測るベンチマーク・SimpleQA VerifiedでInkling-Smallが大きく離された点を除くと、総じて近いスコアを記録しています。



Thinking Machines Labによると、Inkling-Smallは推論タスクやエージェントタスクではInklingと同等かそれ以上の性能を発揮していて、同ウェイトクラスのオープンウェイトモデルと比較しても、パフォーマンスとトークン数のバランスがいいとのこと。

また、Inklingがそうだったように、Inkling-Smallも音声処理に特化した開発が行われていて、音声アプリケーションの最適候補だとのこと。一方で、視覚処理もおろそかになっているわけではなく、一部のクローズドモデルにも迫るような性能を発揮します。



安全性の面でも、Inklingとおなじトレーニング後の安全対策を引き継いでいて、Thinking Machines Labの内部安全基準を満たす対策が組み込まれています。犯罪や暴力的行為のリスクに関わる安全性を測定する「FORTRESS」や、明らかに有害と考えられる要求をAIモデルが拒否するかどうかを測定する「StrongREJECT」で、Inklingと同等で、他のモデルと十分に競争できる性能を見せています。



Inkling-SmallはInklingとともに、Thinking Machines Labのサービス「Tinker」で利用可能となっています。また、Hugging FaceでBF16モデルとNVFP4モデルが公開されています。