北朝鮮で新築マンションの崩壊騒ぎ 「わが家もいずれは…」不安拡散
北朝鮮・平安南道平原郡で、崩壊の危険性が指摘されたマンションから住民が緊急避難する騒ぎがあったことが分かった。
デイリーNKの平安南道消息筋は27日、「先月末に竣工検査を問題なく通過した平原郡の3階建て新築マンションで、最近になって深刻な崩壊の兆候が見つかった」と明らかにした。その上で、「今月中旬の未明、郡安全部(警察)の安全員が、すでに入居していた住民だけでなく、マンション周辺を通行していた住民まで緊急避難させる騒ぎが起きた」と伝えた。
消息筋は、「夢にまで見た新築マンションが、一夜にして崩壊寸前の危険な建物へと変わった姿を目の当たりにした住民らは、深い絶望と怒りをあらわにしている」とした上で、「竣工検査に合格し、入居が始まったばかりで崩れそうになるとは、一体誰を信じればいいのかという批判が噴出しており、未明の避難騒ぎを目撃した住民らも、自分たちの家もいずれ崩れるかもしれないとの不安に包まれている」と伝えた。
消息筋によると、このマンションはすでに入居証が発給され、一部住民が生活を始めていた。しかし、梅雨を経て地盤が弱まり、外壁に亀裂が入るなど崩壊事故の兆候が現れたため、郡安全部は直ちに危険を知らせ、住民を避難させるとともに、周辺道路を全面通行止めにしたという。
(参考記事:「手足が散乱」の修羅場で金正恩氏が驚きの行動…北朝鮮「マンション崩壊」事故)
実際、今月中旬の未明には、安全員が大声で避難を呼びかけたため、住民らは着替えなども持ち出せないまま外へ飛び出し、現場は一時騒然となった。住民らは統制線の外で不安そうに様子を見守るしかなかったという。
消息筋は、今回の事態について、「中央から与えられた建設課題を期限内に終わらせるため、軍人や突撃隊を動員した『速度戦』方式で工事を進めたことが原因だ」と指摘した。
基礎工事やコンクリートの養生期間を十分に確保しないまま無理に工事を進め、施工責任者らが手抜き工事を隠蔽した結果、6月には形式的な竣工検査を通過したものの、梅雨を経て地盤沈下や外壁のひび割れといった重大な欠陥が表面化したという。

