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 美術評論家でタレントとしても活躍した山田五郎(やまだ・ごろう、本名武田正彦=たけだ・まさひこ)さんが14日、原発不明がんのため死去した。67歳。東京都出身。葬儀は18日に都内の教会で営まれた。ファッション、時計、美術など幅広い分野に造詣が深く、博識を生かして「タモリ倶楽部」「出没!アド街ック天国」などバラエティー番組のコメンテーターとしても親しまれた。

 特徴あるソフトモヒカンのヘアスタイルで、幅広い知識を軽妙に伝え続けた山田さんが静かに旅立った。所属事務所が22日、YouTubeチャンネル「山田五郎 オトナの教養講座」を更新して訃報を伝え、山田さんのマネジャーが「約2年の闘病生活でした。がんに勝ってまだまだ仕事がしたいと申しておりました」と語った。

 その言葉通り、レギュラーを務めていたテレビ東京「出没!アド街ック天国」は最後まで休まなかった。葬儀が行われていた18日の放送分にも出演していた。関係者は「体調が思わしくない中、はってでも行くと話していたそうです」と語る。鼻に入れていた医療用チューブを本番には外して着席。普段以上に冗舌に街の魅力を語っていたという。最後の出演は8月8日の放送回になる。訃報が発表された22日午後、山田さん不在の収録が行われたが、この場にマネジャーがあいさつに訪れたという。収録はいつも通り山田さん用のいすが置かれていた。

 闘病のつらさを見せない山田さんだったが、葬儀前日の17日に配信されたYouTubeチャンネル「山田五郎 オトナの教養講座」では、車いすを使用し、腹水と胸水がたまって、呼吸が困難になって酸素吸入器を使うようになったと説明。「人間、立って歩いて飯が食えてるうちは死なないと思ってたけど、もう死ぬよ」と絞り出すような声で伝えていた。2011年に初期の食道がんを手術。24年10月に「ステージ4B」の原発不明がんであることを公表し、抗がん剤治療などを行っていた。

 上智大卒業後は、講談社に入社。若者向けの情報誌「Hot―Dog PRESS」に配属されファッション分野などで活躍。同誌の編集長も務め、のちにフリーに転身した。

 1991年にテレビ朝日の深夜番組「タモリ倶楽部」に“お尻評論家”として出演。軽妙な語り口が受け、以降、バラエティー番組にも多く出演した。

 山田さんをよく知る出版関係者は「世俗的な事象を、学問的なアプローチで批評できる人」と評し「大学で美術史を学んだためか、当該分野の歴史や、他分野との比較など体系立てて分析できた。知識人であり趣味人だった」と振り返った。

 《「アド街」など放送予定発表》訃報を受け山田さんの出演番組はどうなるのか。みうらじゅん氏(68)とトークするTBSラジオ「みうら五郎」(日曜後11・30)は「収録済みのトークは、すべて放送・配信いたします。最終回は7月26日です」とした。テレビ東京「出没!アド街ック天国」(土曜後9・00)については18日の放送分は6月に収録。最後の出演は8月8日放送分となる予定だ。YouTube動画は収録済みのものがあり、近日公開予定という。