トランプ政権がカナダに50%追加関税…8月19日発動、カナダ首相「一方的な通商措置の最新例だ」
【ワシントン=坂本幸信、ニューヨーク=山本貴徳】トランプ米政権は20日、カナダから輸入される酒類や乳製品といった幅広い品目に50%の追加関税を課すと発表した。
8月19日に発動する。カナダが米国産自動車などを差別的に扱っているとして、対抗措置を講じる。
トランプ大統領が20日、発動を指示する布告に署名した。新たな関税は1930年関税法(スムート・ホーリー法)の338条を根拠としている。米国に差別的な措置を講じた国に対し、大統領に最大50%の関税を課す権限を認めるものだが、米メディアによると同条が関税目的で実際に発動された例はないという。
自由貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」に基づいて関税を免除している品目も、新たな追加関税は免除しない。一方、エネルギー製品や重要鉱物などは除外する。
米通商代表部(USTR)のグリア代表は20日の声明で、カナダが米国産の酒類の販売を制限し、乳製品についても米国より欧州連合(EU)を優遇しているなどと説明。「カナダに責任を問うために断固たる措置を講じる」と主張した。
米国はUSMCAを巡り今週にメキシコとの2国間協議を行う一方、カナダとの交渉は難航しているとされる。今回の措置で、カナダ側に揺さぶりをかける狙いがあるとみられる。カナダのカーニー首相は20日の声明で、新たな関税措置について「一方的な通商措置の最新例だ」と批判した。

