北中米ワールドカップの王者を率いるのは、今回も自国出身の指揮官となることが決まった。決勝に進出したスペイン代表はスペイン人のルイス・デ・ラ・フエンテ監督(65)、アルゼンチン代表はアルゼンチン人のリオネル・スカローニ監督(48)が率いており、外国人監督による史上初のW杯制覇は今大会も実現しなかった。

 1930年の第1回大会から、W杯を制した代表チームはすべて自国出身の監督が指揮している。国際サッカー連盟(FIFA)の公式メディアも大会開幕前、「外国人監督は一度もW杯を制していない」として、北中米大会で歴史を変えようとする指揮官たちを特集していた。

 今大会では世界的な実績を持つ外国人指揮官が強豪国や開催国を率いた。ドイツ人のトーマス・トゥヘル監督はイングランド代表、イタリア人のカルロ・アンチェロッティ監督はブラジル代表、アルゼンチン人のマウリシオ・ポチェッティーノ監督はアメリカ代表を指揮。いずれも母国以外の代表チームを世界一へ導き、長く続く歴史を塗り替える可能性を持っていた。

 しかし、ポチェッティーノ監督率いるアメリカは決勝トーナメント2回戦(ラウンド16)でベルギーに敗退。アンチェロッティ監督のブラジルも同2回戦でノルウェーに屈した。トゥヘル監督のイングランドは準決勝まで勝ち進んだが、スカローニ監督率いるアルゼンチンに敗れ、外国人監督として初めて頂点に立つ夢は目前で潰えた。

 一方、デ・ラ・フエンテ監督率いるスペインは準決勝でフランスを2-0で破り、10年南アフリカ大会以来となる決勝進出。前回王者アルゼンチンもイングランドを2-1で退け、2大会連続のファイナルに駒を進めた。

 スペインが勝てばデ・ラ・フエンテ監督、アルゼンチンが連覇を果たせばスカローニ監督が母国を世界一へ導く。大会創設から96年間、一度も破られていない「W杯優勝監督は自国出身」という法則は、23回目の大会でも継続。100年目となる次回大会まで続くことになった。