「笑顔の花を咲かせます」 四国大・書道パフォーマンスの舞台裏 【徳島】
巨大な紙に音楽に合わせて文字を書く、書道パフォーマンス。
ご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか?
2年前に結成され、県内の様々なイベントに引っ張りだこの、四国大学の書道パフォーマンスグループを取材しました。
書道パフォーマンスグループ「咲舞(えま)」。
四国大学文学部・書道文化学科の3年生5人が、2年前に結成しました。
たくさんの人たちの前で、音楽に合わせてダイナミックな筆遣いのパフォーマンスを披露してきました。
(記者)
「『咲舞』が普段練習をしているのが、四国大学にあるこちらの書道文化館」
「この中で『咲舞』のメンバーは、伝統の書とパフォーマンスの融合をしているんです」
この日、「咲舞」のメンバーは、6月1日から7日までの水道週間にちなんだイベント「水道フェスタ」に向けて、パフォーマンスの練習と、披露する文字についての打合せをしていました。
(逢坂羽瑠菜さん)
「『万物の源は水である』という、古代ギリシアの哲学者・タレスの言葉をテーマとしたパフォーマンスをお願いしたいと考えています」
「また、書の中に『次の100年へ安全安心な水道水』という言葉を入れて欲しいと来ているので…」
「サンズイの漢字」
(林美羽さん)
「サンズイの漢字、確かに」
(逢坂羽瑠菜さん)
「『流れる』とか、『水』」
文字が決まったら、イベントで使用するものと同じ大きさの紙を使って、下書きなしで書き出しました。
(林美羽さん)
「もうちょっと上に、全体的に上げて」
(守井美奏さん)
「ほんのちょっと、あと5センチ大きくして」
(林美羽さん)
「じゃあこっち寄せたらいいんじゃない?ここけっこう幅あるし」
一度書き終えたら、メジャーで図って細かく位置を決めていきます。
実は、かなり細かく計算して書く位置を決めているのです。
(逢坂羽瑠菜さん)
「安全が345」
(林美羽さん)
「345」
(逢坂羽瑠菜さん)
「頭からでーす」
ここまで準備ができたら、あとは音楽に合わせてひたすら練習。
書き出す位置やバランス、タイミングを身体が覚えるまで繰り返します。
1回のパフォーマンスのために、彼女たちは2週間ほど、大学の講義が終了してからほぼ毎日集まって練習を続けていました。
しかし…。
大雨の影響で、イベントの中止が決定。
2日前に連絡がありました…。
(記者)
「こんなことはよくある」
(逢坂羽瑠菜さん)
「初めての中止のイベントでやりきれない気持ちでいっぱい。せっかくたくさん準備をしてきたので」
「披露するところがなくなったのは、すごく残念です」
グループの名前「咲舞」には、自分たちの舞で見ている人に笑顔の花を咲かせるという意味と、自分たち自身も笑顔でパフォーマンスするという決意も込められています。
こんなことでくじけていても仕方がない。
新たなパフォーマンスの依頼も舞い込み、5人は気持ちを切り替えて練習に取り組んでいました。
次のイベントでは、下を向いて書くのではなく、立ったまま前を向いて文字を書きます。
そのため、観客に文字を見えやすくするために、身体を半身にして書くなど、パフォーマンスに工夫をこらしていました。
そして、迎えた本番当日…。
美馬市にある企業からの依頼で、二宮尊徳の思想「報徳」の文字を使ったパフォーマンスを行います。
久しぶりのパフォーマンスに、「咲舞」のメンバーの表情も少し硬いようです。
会場には、依頼した企業の関係者をはじめ約40人が集まりました。
(書道パフォーマンスグループ・咲舞)
「気をつけ、礼、お願いします」
「はい」
5人が交代しながら、音楽に合わせて文字を書いていきます。
書き出しは2人以上で同時に行うのが、「咲舞」のルールの1つです。
久しぶりとなったブランクも感じさせず、全員練習通りのパフォーマンスを見せていました。
(観客)
「音楽に合わせてリズムに乗って、すごく迫力のある字で感動した」
(テレコメディア・関田 勝次 代表取締役会長)
「最高でした。文章がよくここまでわれわれの気持ちを代弁…感動した」
「ただ書くだけではなくて、心まで全部読みとってくれた」
(石原実侑さん)
「前のパフォーマンスは雨で中止。久々のパフォーマンスで緊張した」
「私たちも、きょうを迎えられることを楽しみにしていた。無事開催されてよかった」
(逢坂羽瑠菜さん)
「すごく楽しかったっていうのが一番。見てくれた方たちが楽しそうにしてくれたので、私たちが目標として掲げている」
「『笑顔の花を咲かす』ができたと思う」
(書道パフォーマンスグループ・咲舞)
「書道パフォーマンスで、笑顔の花を全国に咲かせていきたいと思います」
「おう」
