AI「GLM」を開発した中国Z.ai共同創設者の唐杰氏が「最先端のAIは可能な限りオープンで広くアクセス可能な状態であるべき」と主張

近年のAIは既存のシステムの脆弱(ぜいじゃく)性を発見する能力が高いことから、悪用を防ぐために企業や政府が利用制限を設けることがあります。中国のAI企業Z.aiの共同創設者であるJie Tang(唐杰)氏はこの潮流に異なる見解を示し、「可能な限り広く開放するべき」と主張したことが報じられました。
Zhipu's Chinese Founder Says Frontier AI Should Stay Open to All - Bloomberg
Zhipu CEO Calls for Open Access to Frontier AI as Competition - HOKANEWS.COM
https://www.hokanews.com/2026/07/zhipu-ceo-calls-for-open-access-to.html
Z.aiは脆弱性検出ベンチマークでClaude Codeを上回ると報告されたAIモデル「GLM-5.2」などを開発する企業です。もともとは清華大学教授である唐氏の研究室から始まったベンチャーでした。
中国のオープンウェイトモデル「GLM-5.2」が脆弱性検出ベンチマークでClaude Codeを上回る - GIGAZINE

Bloombergが入手した社内メモによると、唐氏は「片方の手はより高みを目指し、知性の限界に挑戦する一方で、もう片方の手は未来への道を切り開き、最先端の能力をできる限り広く開放し、誰もが利用できるようにする」という考えを述べたとのこと。
Bloombergは、「この発言は、ロイターが『中国政府が最先端AIモデルへの海外からのアクセス制限について協議中』と報じた後に行ったものだ」と伝えました。
直近では、アメリカ企業のAnthropicからサイバー攻撃能力に優れたモデル「Claude Mythos 5」が登場し、アメリカ政府によってアメリカ国外のすべての人および外国籍者による利用が禁止されるという一幕がありました。これは、優れたサイバー攻撃能力に外国人がアクセスすることでアメリカのセキュリティが脅かされることを懸念したものです。
トランプ政権がClaude Mythos 5へのG7諸国のアクセスを認めない方針、イギリスは例外措置を要求 - GIGAZINE

こうした規制は防御側ではなく攻撃側に有利に働いてしまうとして、アメリカやその同盟国の技術関係者が公開書簡を送る運動にまで発展しています。
「Claude FableおよびMythosのサービス停止はサイバー攻撃者に有利に働く」としてセキュリティ専門家たちがホワイトハウスに対し停止命令の解除を要請 - GIGAZINE

中国企業はアメリカ企業に比べてオープンな姿勢で開発するところが多く、トレーニングコストを大幅に抑えつつ優れた性能を示した「DeepSeek R1」がオープンソースで公開されて話題になったこともあります。直近ではテンセントが高性能なオープンモデルを公開しています。
テンセントがAIモデル「Hy3」をオープンモデルとして公開、295BでGLM-5.2やDeepSeek-V4に匹敵&科学タスクではGPT-5.5を上回る - GIGAZINE

唐氏は自社のAIモデルについて、今後2年間は短期的な収益化を追究せず、長期的なタスク、自律型エージェント、完全自己学習型AIモデルといった分野における技術革新に注力していくと付け加えました。
