NECは7月8日、Anthropicとの戦略的協業に基づく初のサービスとして、消費者の購買データをもとに商品企画や販促プランなどの作成を完全自動化する「NEC AIインサイトレポーティングサービス」の提供を開始したと発表した。企業の商品企画やマーケティング担当者は、分析環境や専門的な分析人材を用意することなく、迅速かつ低コストに販売戦略の立案などが可能になるという。

サービスの概要

○これまでの課題

NECはこれまで、膨大なデータからビジネス課題の解決につながる統計的事実を自動的に探索・特定する技術を開発し、サービス提供してきた。

しかし、分析結果をもとに具体的な施策を立案する工程では、データサイエンティストやコンサルタントによる作業が依然として必要で、数週間から1カ月程度を要する場合もあった。

時間的制約により適用できる商品が限られるほか、分析環境や分析者を自社で用意する必要があるため、コスト面も課題となっていたとしている。

○「NEC AIインサイトレポーティングサービス」の概要

これらの課題を解決するため、NECはAnthropicのAI「Claude」と、SnowflakeのAIエージェント「Snowflake Cortex」を活用し、マーケティング施策の立案や商品企画などの課題を指示するだけで、分析結果と具体的な施策案をレポート形式で提示するサービスを開発した。

これらの工程をAIで完全自動化することで、従来の専門家による作業と比べて時間とコストを大幅に削減できるとしている。また、ユーザーが条件などの指示内容を変えた場合でも、柔軟かつ高速にレポートを再作成できるため、さまざまな施策の検討を短時間で行えるという。

提供開始時には、分析用データとしてマクロミルの「消費者購買データ MHS」を活用する。今後は各企業が保有するデータや独自ナレッジを組み合わせて課題を解決するサービスも提供する予定とのことだ。

NECは2026年9月まで、飲料、加工食品、日用品などのNECの顧客企業の中から各業種・領域の1社と提携し、ビジネス検証を実施する。検証で得たフィードバックをもとに、業界ごとに最適化したレポートフォーマットを作成し、2026年10月から幅広い企業への本格提供を開始する予定としている。

価格は月額100万円(税別)で、利用規模などにより変動する。販売目標は、今後3年間で累計100億円の売上を目指すとしている。