「なぜ反撃できなかった?」フランスを苦しめたパラグアイだが、日本代表とどこか重なる結末…5バックに潜んでいた“最大のリスク”【W杯】
この一戦でパラグアイが選択したのは、最終ラインにDFを並べる5バックの守備的な布陣だった。自陣に重心を置き、フランスの強力な攻撃陣にスペースを与えない。まずは失点しないことを最優先にした、現実的なゲームプランだった。
実際、その狙いは機能していた。前半はフランスに枠内シュートを許さず、後半に入ってもスコアレスの時間を保つなど、世界屈指の攻撃陣を相手に粘り強い戦いを見せた。
こうなると、試合の流れは一変した。守備に重心を置く戦い方は、失点しないことが前提となる。長い時間、自陣に引いて守っていたチームが、ビハインドを負った途端に攻撃へ転じるのは容易ではない。実際、パラグアイは最後まで攻撃の形を作れず、フランスのゴールを脅かす場面はほとんど見られなかった。
フランスを相手にこのゲームプランを選択したこと自体は理解できる。実力差を踏まえれば、最も勝機を見出しやすい戦い方だったとも言える。
ただ、その戦い方は「先に失点しないこと」が大前提だった。90分間、守備の集中力を切らさず耐え続けなければならず、一度でも均衡が崩れれば、攻撃へ転じるのは極めて難しい。パラグアイはそのリスクを承知のうえで勝負に出たが、PKによる失点で試合は一変。最後まで反撃の糸口をつかめなかった。勝機を見出すための現実的な選択だった一方で、一度ビハインドを背負えば苦境に陥る──そのリスクもまた、この戦い方には潜んでいた。
最後は守り切れず敗退。強豪相手に現実的な戦い方を選びながら、最後まで耐え切れなかったという点では、ブラジルに敗れた日本ともどこか重なる結末だった。
文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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