パラグアイはフランスの牙城を崩せなかった。(C)Getty Images

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 2026年7月4日(日本時間5日)、北中米ワールドカップを戦うパラグアイ代表は、ラウンド16でフランス代表と対戦した。

 この一戦でパラグアイが選択したのは、最終ラインにDFを並べる5バックの守備的な布陣だった。自陣に重心を置き、フランスの強力な攻撃陣にスペースを与えない。まずは失点しないことを最優先にした、現実的なゲームプランだった。

 実際、その狙いは機能していた。前半はフランスに枠内シュートを許さず、後半に入ってもスコアレスの時間を保つなど、世界屈指の攻撃陣を相手に粘り強い戦いを見せた。

 しかし、均衡は一つのプレーで崩れる。D・ゴメスがエリア内でドゥエを倒し、PKを献上。これをエムバペに決められ、パラグアイはついに均衡を破られた。

 こうなると、試合の流れは一変した。守備に重心を置く戦い方は、失点しないことが前提となる。長い時間、自陣に引いて守っていたチームが、ビハインドを負った途端に攻撃へ転じるのは容易ではない。実際、パラグアイは最後まで攻撃の形を作れず、フランスのゴールを脅かす場面はほとんど見られなかった。
 
 フランスを相手にこのゲームプランを選択したこと自体は理解できる。実力差を踏まえれば、最も勝機を見出しやすい戦い方だったとも言える。

 ただ、その戦い方は「先に失点しないこと」が大前提だった。90分間、守備の集中力を切らさず耐え続けなければならず、一度でも均衡が崩れれば、攻撃へ転じるのは極めて難しい。パラグアイはそのリスクを承知のうえで勝負に出たが、PKによる失点で試合は一変。最後まで反撃の糸口をつかめなかった。勝機を見出すための現実的な選択だった一方で、一度ビハインドを背負えば苦境に陥る──そのリスクもまた、この戦い方には潜んでいた。

 最後は守り切れず敗退。強豪相手に現実的な戦い方を選びながら、最後まで耐え切れなかったという点では、ブラジルに敗れた日本ともどこか重なる結末だった。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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