エネルギーの安定調達は、いまや国家にとって最優先の課題になりつつある。中東情勢が揺れるたびに供給網の脆弱さが浮き彫りになり、備えのある国とそうでない国の差が誰の目にも明確になっていく。実業家のマイキー佐野氏は、自身のYouTubeチャンネルでこの構図を取り上げ、中国が数十年かけて築き上げてきた優位性について語っている。国家安全保障という視点から見たとき、その差はもはや偶然ではなく、明確な戦略の積み重ねの結果だという指摘が興味深い。豊富な備蓄と多角的なエネルギー源を持つことが、外部の混乱に左右されない体力につながっているという見立てだ。
 
佐野氏が注目するのは、太陽光だけでなく、これまであまり語られてこなかった分野での中国の存在感だ。巨大な設備投資と長期的な計画性が求められるこの領域で、中国は国家主導のもとで一貫した政策を積み重ね、気づけば世界の主導権を握る立場にまで上り詰めていたという。佐野氏は、その歩みを支えた制度上の仕組みにも着目する。かつて外資系企業に課されていたある調達ルールが技術移転を促し、国内産業を急成長させる引き金になったというのだ。制度が役目を終えた後の展開にも、したたかな計算が見え隠れするとして解説する。
 
一方で、長年市場を支配してきた欧米メーカーは、品質トラブルやコスト上昇に苦しみ、次第に存在感を失っていったと佐野氏は指摘する。対照的に台頭してきたゴールドウィンドとエンビジョンという二つの中国企業は、それぞれ異なる強みを磨き上げ、ハードとソフトという別々の戦い方で世界市場に進出しているという。同じ再生可能エネルギーでも、太陽光と風力ではビジネスとしての構造がまるで違うという視点も興味深いところだ。
 
なぜ一方は模倣されやすく、もう一方は模倣されにくいのか。佐野氏はその違いを、産業としての規模や参入障壁の高さ、輸送のしやすさといった観点から丁寧に読み解いていく。かつて市場を席巻していた側がなぜ主導権を手放すことになったのか、その転換点にも触れながら話は進んでいく。エネルギー安全保障という切り口から浮かび上がる各国の戦略差、そしてそこに透けて見える数字の大きさは、知れば知るほど今後の世界経済の行方を考えさせられる内容になっている。

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現在はアカデミズム関係者・経営者・投資家・学生が参加するビジネススクールも運営